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ラジオNIKKEI賞は前走との間隔が明暗を分けそう

  • 2018年06月30日(土) 20時00分


 先週いっぱいで3回東京と3回阪神が閉幕し、今週からは2回福島と3回中京がスタートしました。

 この両開催にはひとつ面白い傾向があります。夏季競馬の福島ならびに中京で施行されたWIN5対象レースはこれまでのところ48レースずつありましたが、前走の条件が“ローカル場のレース”だった馬の成績を見ると、福島が11勝(勝率6.3%)なのに対し、中京はわずか2勝(勝率1.8%)なのです。

 福島の方はローカル場のレースを主戦場としてきた馬がそれなりに健闘しているうえ、2回福島を続けて使った馬の好走例も多い印象。一方の中京は中央場所のレースから直行してきた馬が圧倒的に強く、3回中京を複数回使った馬の成績も芳しくありません。夏の福島はローカル場らしい決着になりがちな開催、夏の中京は中央場所っぽい決着になりがちな開催と言えるでしょう。

 明日7月1日のWIN5は総出走頭数が71頭、総組み合わせ数が53万5392通り(土曜16時現在)。混戦模様のレースが多く、極端な低額配当決着になる可能性は低いのではないかと思います。

◆CBC賞は馬齢別成績に極端な偏りがある

 1レース目は3歳以上1000万下の香嵐渓特別(中京10R)。実績上位のエニグマ、テイエムグッドマン、ビックリシタナモーあたりが注目を集めそうです。

 2レース目は3歳以上1000万下のさくらんぼ特別(福島10R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 3レース目は3歳以上オープンの巴賞(函館11R)。格の高いレースで善戦してきたブレスジャーニーらに支持が集まるでしょう。

 4レース目は3歳以上GIII、ハンデキャップ競走のCBC賞(中京11R)。土曜16時の時点ではアサクサゲンキ、ダイメイフジ、ペイシャフェリシタあたりが上位人気グループを形成していました。

 5レース目は3歳GIII、ハンデキャップ競走のラジオNIKKEI賞(福島11R)。こちらは土曜16時の時点だとフィエールマンの支持がやや抜けており、イェッツト、メイショウテッコンが続いています。

[伊吹式WIN5ランキング 2018年07月01日版]

1位 中京11R 16.ペイシャフェリシタ
2位 函館11R 8.ブレスジャーニー
3位 中京10R 1.タガノカトレア
4位 福島10R 6.トウカイパシオン
5位 福島11R 3.キューグレーダー
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 福島11R 1.ロードアクシス
7位 福島11R 10.イェッツト
8位 福島10R 8.カネトシブレス
9位 中京10R 4.ペイシャエヴァー
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 函館11R 7.アストラエンブレム
11位 中京11R 15.ワンスインナムーン
12位 福島11R 2.メイショウテッコン
13位 福島10R 5.ブロワ
14位 中京10R 7.ミッキーグッドネス
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 函館11R 10.ハッピーグリン
16位 中京11R 7.ダイメイプリンセス
17位 福島11R 6.フィエールマン
18位 福島11R 5.ケイティクレバー
19位 福島10R 3.ミエノドリーマー
20位 福島10R 9.カイザーメランジェ
21位 中京10R 8.エニグマ
【以上すべての馬を買うと1080点買い】

22位 中京10R 16.テイエムグッドマン
23位 函館11R 4.マイネルハニー
24位 中京11R 12.ダイメイフジ
25位 中京11R 9.セカンドテーブル
26位 中京11R 18.アサクサゲンキ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 4レース目のCBC賞(中京11R)は馬齢が最大のポイント。「馬齢が5歳だった馬」は2014年以降[4-3-3-13]と非常に堅実ですが、「馬齢が4歳以下だった馬」は2014年以降[0-0-0-12]、「馬齢が6歳以上だった馬」は2014年以降[0-1-1-27]と、それぞれ期待を裏切りがちです。また「前走の条件が“国内のレース”、かつ前走の4コーナー通過順が8番手以下だった馬」は2014年以降[0-0-0-23]。差しが決まりやすいレースではあるものの、極端に先行力が低い馬は信頼できません。これらの傾向から強調できるのはダイメイプリンセス、ワンスインナムーン、ペイシャフェリシタあたり。コース適性の高いペイシャフェリシタは特に高く評価すべきでしょう。

 5レース目のラジオNIKKEI賞(福島11R)は臨戦過程に注目したい一戦。「前走との間隔が中1週以内だった馬」は2012年以降[0-0-0-7]ですし、「前走との間隔が中9週以上だった馬」も2012年以降[0-0-0-12]と苦戦していました。さらに「前走の出走頭数が17頭以下、かつ前走の4コーナー通過順が3番手以内だった馬」は2012年以降[0-2-0-26]。基本的には差し馬を重視すべきだと思います。楽しみなのはイェッツト、キューグレーダー、ロードアクシスあたりです。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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