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本当に難しい、巴賞→函館記念

  • 2018年07月10日(火) 12時00分


◆距離とかペースとかハンデとかでは説明がつかない

 函館記念でいちばん出走数が多いローテといえば、巴賞→函館記念である。昔と違っていまは中1週(昔は中2週だった)という厳しいレース間隔だが、それでもある程度の頭数が毎年出走する。

 そして、この巴賞組は前走成績が全くアテにならない。過去20年のうち函館施行の年だけを対象に前走着順別成績を調べると以下のようになる。


 巴賞の結果が全く本番に連動してこない。巴賞で馬券に絡んできた馬と、6〜9着だった馬が勝率・複勝率でほぼ同じというか、むしろ後者が勝る。回収率で比較すれば当然後者となる。

 データ予想といっても、単に数字を並べてこっちが大きいという話をするだけでは良くないので、私は基本的に「こういう事情でこうなっているのでは」という解釈を加えるようにしている。ただこの巴賞→函館記念については、距離とかペースとかハンデとかでは説明がつかない。ただ無条件に「負け組を買う」でよいのではと思う。

 今年の登録馬に巴賞組は5頭。当時の着順でいうと1,4,5,7,8着。当然、注目したいのは7着だったナスノセイカンと8着だったマイネルハニーだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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