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「ジョッキーは辞めないよ」自分の言葉でファンの皆様に伝えたい思い

  • 2018年07月10日(火) 18時02分
太論

▲「自分の言葉でファンに大丈夫だと伝えたい」と小牧騎手


いまだ入院中の小牧騎手ですが、「自分の言葉でファンに大丈夫だと伝えたい」とのことで、少しの時間ではありますが、お話を聞くことができました。ケガの状態はもちろん、精神的なダメージも心配していたのですが、「ジョッキーは辞めないよ」とキッパリ。どんな状況でも前を見つめ続ける「超人・小牧太」のストレートな思いをお届けします。

(取材・文/不破由妃子)


落ちたあとにドーン! と衝撃がきて…


──小牧さん、この度は肋骨骨折、外傷性肺気胸ということで。大変なときなのに、ファンに向けてコメントをいただけるとのことで、本当にありがとうございます。

小牧 大丈夫やで。ジッとしていれば痛くない。笑うと痛いから、笑わせんといてね(笑)。

──はい(笑)。まずは落馬した際の状況ですが、記憶はあるんですか?

小牧 あるある。だから嫌やねん。ま〜痛かったね。落ちたあとにドーン! と衝撃がきてね。あの衝撃はすごかった。でも、踏まれた感じはなくて、弾かれたと思ったんやわ。めっちゃ痛かった。死ぬかと思った。その衝撃だけはハッキリと覚えてるよ。

──結果的に肋骨が5本も折れていたわけですから、そりゃあ痛い。

小牧 たまらんかったね。とくに救急車のなかが苦しかった。勝負服を脱ぎたいし、プロテクターも外したいんやけど動けなくて。最後はハサミで切ってくれたけどね。

──今は薬で痛みを抑えている感じですか?

小牧 うん。でも、強い痛み止めは最初だけで、今は錠剤の痛み止め。レントゲンを見たら、素人でもわかるくらい背中側の肋骨がキレイに折れてるで。咳もできんし、鼻もすすられへん。まぁ逆に言うと、それくらいやねんけどね。肋骨はもう安静にしておくしかないから。日にち薬やね、あとは。肺のほうは、もう管も取れるし。

──食欲はいかがですか?

小牧 食べたくないことはないけど、あんまり食べてないわ。病院で出されるご飯も、食べて半分やね。意識的にあんまり食べんようにしてるんですわ。体重が増えたら、あとが大変やからね。

──気持ちの面ではどうですか? 以前『太論』のなかで、冗談ぽくではありましたけど、「今度骨折したら心が折れそうや」なんておっしゃっていたから…。

小牧 あ、気持ちは全然折れてないよ。園田のときに腎臓を踏まれたときのほうがしんどかった。ここまで大きなケガはあれ以来やけどね。むしろ宝塚記念の前日の打撲のほうが心が折れそうやったくらいや。

太論

▲「宝塚記念の前日の打撲のほうが心が折れそうやった…」


──それを聞いて安心しました。実は精神的なダメージが一番心配だったので。

小牧 ジョッキーは辞めへんよ。辞めてもやることないしね(笑)。肋骨を折ったくらいで心が折れるような人間やったら、この歳まで続けてないって。

──そうですね。それでこそ小牧さんです。そのためにも、まずは焦らずに完全に治すことが大事ですね。

小牧 せやねん。大丈夫やと思ってんねやけど、なんせ年やから(笑)。とにかく痛みを早く取りたい。もちろん慌てへんけどね。

──ひかりさんもおっしゃっていましたが、小牧さんは超人ですからね。

小牧 だといいけどね。2012年の秋に腓骨を折ったときですら、思ったより長引いたからね。骨は焦ったところで無理やわ。我慢が利かへん。とりあえず、あと1カ月でどこまで良くなるかやね。

──復帰の目途を立てるのはそれからですね。

小牧 そうやね。復帰を考えるのは、とりあえず動けるようになってから。さっきも言ったけど、気持ちは折れていないし、焦ってもいない。今さら我慢して乗ったところでろくなことはないからね。ただ、痛みが取れてからは、自分でも早そうな気がしてる。しかし、去年は騎乗停止、今年は骨折といろいろあるなぁ。神様にイジめられているような気がするわ(苦笑)。

──試練のときかもしれませんが、とにかく大勢のファンが待っていますから。そういえば、ひかりさんが撮ってくれた先週の写真、大反響でしたよ。「糸井骨折」(笑)。

太論

▲先週、ニュースやコラムで掲載した写真


小牧 やっぱりな(笑)。

──狙って撮ったんですね。

小牧 もちろん! ひかりは「アカン」言うたんやけど、ファンは絶対に面白がってくれると思ってた。アレ、よかったでしょ(笑)?

(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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