スマートフォン版へ

坂路調教馬は時計を要する馬場と好相性!? 調教適性を見極めたGメンの追い切り情報をチェック!

  • 2018年07月11日(水) 18時00分


スピードの絶対値がスプリント適性の高さを示しているゴールドクイーン


 先週の七夕賞。福島競馬場の芝コースが時計を要する状態になってきたことで、坂路調教馬に適性が高いという読みは大正解。7月8日の福島8R・芝1800mで本命を打ったトーホウアイレスはまさにそれ。しかし、悔しい思いをしたのは七夕賞でした。

 最終追い切り場所は栗東坂路を最優先と考えて、橋田満厩舎の2頭を本命候補に。過去傾向から併用系統の調教タイプがベストと判断し、レイホーロマンスを選んだことが失敗。結果はメドウラークが勝ち、おまけに3着パワーポケットが最終追い美浦坂路で大波乱になるとは。調教適性という武器を持っていながら、3連複29万を仕留めることができないなんて、恥ずかしいやら情けないやら。

 とはいっても今週も競馬はあるわけですし、ウマい馬券に期待してくださる方もいるわけですよね。少しでも反省を活かし、今週の予想に役立てることができるように頑張ります。

【バーデンバーデンC/ゴールドクイーン】

 先週の1週前追い切りはある程度時計を出す予定だったようですが、それでも4F49.1秒には驚き。騎乗者はステッキを持っていなかったそうですから、とにかくスピードの絶対値がスプリント向きなのでしょう。

 だからといって引っ掛かるわけではないというのが最終追い切り。2回目のハローが終了した直後の時間帯で、他厩舎の追い切りも行われている中でしたが、自分のリズムを守りながら走って、4F55.0秒。もちろん4F目が最速になる12.9秒でまとめており、まさに予定通りの仕上げ。先週の雨によって、極端な時計の速い馬場ではないところもこの馬にはプラスとなりそうです。

ゴールドクイーン

自分のリズムを守り予定通りに追い切ったゴールドクイーン


【バーデンバーデンC/フミノムーン】

 昨年の1着馬ですが、今年はローテーションが違っていて、CBC賞を叩いてからの中1週。休み明けだったCBC賞も丁寧な仕上げだと思っていましたが、その結果が勝ち馬から0.4秒差の8着でしたから、さほど悪い内容ではなかったと思います。

 中1週ということもあり、最終追い切りの1本でしたが、極端に負荷を緩めるようなことはありません。テンに少し行きたがるようなところも見せたこともあって、4F53.1秒と少し速めの数字になりましたが、これは許容範囲。むしろ4F目が12.3秒と速いラップでまとめることができたのが好調の証。あとは他馬とのハンデ差やレース展開などが着順を上下させることになりそうです。

フミノムーン

中1週でも好調さをアピールしたフミノムーン


【名鉄杯/ジュンヴァルカン】

 初ダートの前走桃山Sは後方からのレースも最後の直線はインを突いての勝利。正直、このレース内容だけで、オープン馬のこのメンバーで通用するとはとても思えません。しかしながら、調教内容を見ると、このメンバーで最上位の評価をしてもよいくらい。

 休み明けということもあり、1週前追い切りが栗東坂路で4F50.1秒。ここでしっかり負荷をかけたと思えば、最終追い切りは終い重点で4F55.4秒の栗坂。全体が遅くなった分、終いが2F24.5秒、1F12.1秒としっかり。この中間は一旦放牧へ出された時期などもありましたが、調教内容としては順調といってよいでしょう。

ジュンヴァルカン

終いにしっかりと時計を出し、休み明けも心配なさそうなジュンヴァルカン


【名鉄杯/オールマンリバー】

 最近の最終追い切りは栗東坂路だったので、2回目のハローが終了した時間帯のCWコースでその姿を見た時は少し驚きました。昨年の秋嶺S以来の最終追い切り場所ですが、動き自体は素軽くて、評価を下げるような点はなかったと思います。

 ただ、新馬相手に先行していたことや、その相手とほぼ同入だったこと。これらをどう判断するかですが、錦秋S時が1週前追い切りをCWで速い時計を出して勝った実績があり、今回もそれと同様の1週前追い切りをこなしています。この時点で勝ちパターンに嵌っているとすれば、最終追い切りはこれでよいのでしょうし、自身の状態は陣営が思うように仕上がっている印象です。

オールマンリバー

素軽い動きで評価は下げづらいオールマンリバー(写真手前)


【名鉄杯/ゴーインググレート】

 先週のマリーンSを除外になった時点で栗東へ移動。金曜日には到着して、普段通りの調教を行っています。輸送疲れが心配なところですが、担当者の話では最初は疲れているのかなというところがあったけど、現時点では大丈夫とのこと。

 最終追い切りもいつもと同じようにCWコースで6Fから。岩元市三厩舎で調教されていた頃は向正面で引っ掛かり気味に走っていましたが、現在ではなだめられながら、うまく走れています。それが前走の距離克服にもつながったと思えるだけに、あと100mの距離もなんとかこなしてほしいところ。ちなみに時計は6F81.4秒と速く、輸送があったからといって手緩い内容ではありません。

ゴーインググレート

輸送後でもきっちりと追い切ったゴーインググレート


◆次走要注意

・7/1 2歳新馬【コパノケネディー】(6人10着)

 6月28日の栗東坂路で4F51.8秒をマークした時には、担当者に1400デビューですかと聞いたくらい。中京芝2000mでデビューとの返答があり、狙うなら次以降だというのはこの時から決めていました。
 よって、今回の惨敗は完全に度外視。当然距離短縮の次走以降で狙います。

[メモ登録用コメント] [芝1400m以下]最終追い切り栗東坂路で4F52秒以下なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・3歳上500万下【フォレストタウン】

 前走は休み明けで9着でしたが、それを叩いて確実に上昇。11日のCWコースではスピードに乗ってから、止まらない感じでゴールまで突き抜けました。6F時計は80.7秒と速かったですし、レースでもきっと止まらないはず。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング