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ここは高配当を狙ってナンボ!/函館記念

  • 2018年07月11日(水) 18時00分

■函館記念(G3・函館芝2000m)フルゲート16頭/登録16頭

【コース総論】函館芝2000m Bコース使用

・コースの要所!

★1番人気を筆頭に人気サイドの信頼度が低め。波乱傾向の非常に強いコース。
★完全に内枠有利&外枠不利。内枠に入ったら評価を大幅に上げる必要あり。
★逃げ切り多発で前が圧倒的有利。最後の直線が短く後方から差すのは困難。




 函館芝2000mのスタート地点は、4コーナー奥のポケット。最初のコーナー進入まで距離があるので、序盤から厳しい流れにはなりにくいコース形態だが、だからといって緩いペースにはならないのが特徴だ。重賞ともなれば、序盤〜中盤ともにそれ相応のペースとなるため、なかなか息が入らない。高いレベルの持久力を要求されるコースといえる。

 まずは人気別だが、目立つのが人気サイドの弱さ。勝率や連対率は相応の数値だが、複勝率が50.0%を割り込んでいるというのはかなり珍しい。対照的に好調なのが人気薄で、7〜9番人気の複勝率は、なんと20.4%をマーク。ふたケタ人気の激走率も高く、波乱傾向が非常に強いコースであるのは間違いない。

 人気薄の激走率を押し上げている要因が、枠番による有利・不利の大きさだ。オーバルなコース形態からも推測がつくように、完全に内枠有利&外枠不利なコース。単純に内外を比較したデータにおいては、連対率で7.7%、複勝率で9.7%という大差が出た。枠番値も内が大幅プラス、外が大幅マイナスという構図で、さらに回収率ベースの数値も完全に「内>外」。枠番による成績差が、ここまで大きいコースも珍しい。

 そして、脚質もイメージ通りに先行勢が圧倒的優勢。最後の直線が262mしかないので、「4角先頭→そのまま押し切り」という決着パターンが多くて当然だ。中団〜後方のポジションになると、3コーナーあたりからマクリ上げる競馬ができないと、勝ち負けには持ち込めないはず。逃げ切りが非常に多いのも、いかに差せないコースであるかをよく物語っている。予想の軸足は、必ず先行勢に置いておきたい。

【レース総論】函館記念(G3) 函館過去10回

・レースの要所!

★1番人気は[0-2-0-8]とほぼ壊滅状態。積極的に高配当を狙うべきレース。
★コースデータ同様に、人気の差を考慮しても完全に内枠有利&外枠不利。
★道中のラップが厳しくコースデータよりは差せるが、それでも前が有利。
★5歳以下馬や、ハンデを背負っている組が優勢。前走馬体重も要チェック。








 レースの平均配当は単勝872円、馬連1万1050円、3連複4万564円と、単勝平均に対して馬連や3連複平均が非常に高くなっている。つまり、1着はそこまで大きく紛れないが、2〜3着は思いっきり紛れる──ということだ。また、1番人気が[0-2-0-8]と猛烈に弱いのも、函館記念の大きな特徴。ハンデ戦でもあり、順当に決まる確率は非常に低いと考えたほうがいい。

 人気別成績からも、波乱傾向の強さは明白。2〜5番人気が9勝をあげているように、アタマに関してはチョイ荒れ程度なのだが、2着馬の平均人気はなんと8.3。ふたケタ人気で2着に激走したケースが4回もあるように、紛れに紛れている。また、3着馬の平均人気も6.1と低めで、こちらも紛れる余地は大いにアリ。たとえ筋金入りの本命党でも、ここは穴を狙うべきレースである。

 枠番データは、コースデータ同様に完全に内枠有利&外枠不利。昨年は珍しく外枠に入った馬が上位を占めたが、馬番13〜16番に入った馬の連対率は、わずか2.9%。単純に内外を比較したデータにおいても、内が外を圧倒している。平均人気の差が大きいのも事実だが、人気以上の結果を出しているのだから、内枠を重視すべきであるのは間違いなし。「真ん中より内」の馬は、すべて買いといっても過言ではない。

 脚質に関しては、コースデータよりもいくぶん差し優勢。さすがに重賞ともなると、序盤〜中盤の流れが厳しくなるので、こういう結果が出て当然だろう。それでも優勢なのは「前」で、逃げた馬の半数が馬券に絡んでいるのは、見逃せないポイント。やはり、ここでも重視すべきは先行勢だ。

 年齢別では、7歳以上の高齢馬もトータル[3-4-1-43]で複勝率15.7%と健闘。昨年も、7歳馬のタマモベストプレイが2着に激走して、高配当の立役者となった。とはいえ、俯瞰して見ると若い馬のほうが強く、4歳馬は連対率33.3%、複勝率46.7%と高信頼度。高齢馬も買えるが、勢いのある若い馬を狙ったほうがベターだ。

 軽ハンデ馬が激走したケースもそれなりにはあるが、斤量については「背負っている組」を狙ったほうが効率はいいはず。斤量56キロ以上馬を軸に、軽ハンデ馬はヒモで拾うという戦略をオススメする。前走クラス別では、前走でオープン特別や準オープンで走っていた組ではなく、素直に重賞組を狙ったほうがいいレース。中2週の巴賞組については、人気馬よりも人気薄が狙い目といえる。

 最後に前走馬体重。パワーが要求される洋芝なので大型馬のほうが向きそうなものだが、函館記念は意外にも、前走馬体重が499キロ以下だった馬のほうが好成績なのだ。前走500キロ以上馬はトータル[1-1-4-39]で連対率4.4%、複勝率13.3%と低信頼度。このデータから考えると、前走馬体重512キロのスズカデヴィアスは、ちょっと買いづらい面がある。

【馬場&血統総論】


・現在の馬場
 A→Bコース替わり。先週は差しが届いていたが傾向が変わる可能性大。

・天候予測
 金曜日〜日曜日にかけて降水確率が高め。道悪となるケースも想定したい。

・注目血統
 ハーツクライ産駒◎、ハービンジャー産駒○、キングカメハメハ産駒▲

 気になるのがお天気で、週末にかけての天候はどうやら下り坂。Bコース替わりの影響だけでなく、道悪の影響も考える必要があるという、難解なレースになりそうな気配だ。先週はけっこう差しやマクリが届いていた印象だが、これがどのように変化したのかを、土曜日のうちにしっかり見定めておきたい。

 血統面は、ハーツクライ産駒など3種牡馬の産駒をプラスに評価。マツリダゴッホ産駒も好成績だが、特定の馬が繰り返し好走している点を割り引いて、プラス評価の対象とはしなかった。ディープインパクト産駒の成績がイマイチなのは、おそらくパワーや持久力の要求度が高いから。キレ味だけでは勝ち負けに持ち込めないコース&レースである。

★出走登録馬・総論×各論

 どうやらヤマカツライデンが出走を回避する模様で、このままいくと15頭立てとなりそうな今年の函館記念。最軽量が54キロで、トップハンデのサクラアンプルールが57.5キロと、ハンデ差が小さい。つまりそれだけ、上位拮抗のメンバー構成ということだ。トリコロールブルー、スズカデヴィアス、サクラアンプルールの3頭が上位人気になりそうだが、オッズもかなり割れそうである。

 そして「枠番」が超重要なレースであるのは、繰り返し解説してきた通り。極端な話、枠番と人気だけで3連単や3連複のフォーメーションを組んで、それで勝負するのも面白いレースだろう。現時点でのジャッジに限界があるのは否めないし、最終的な見解とは大きく食い違うことになると思うが、そのあたりはご了承いただきたい。

 トップ評価は「1番人気にならなかった場合の」トリコロールブルーだ。プラス評価となった項目はこの馬がもっとも多く、好位〜中団で流れに乗れるという点も大きなプラス。札幌で1000万下を勝っているので、洋芝適性について不安もない。問題は1番人気になったケースで、その場合は枠番が「真ん中よりも内」ならば買い、そうでなければ消しでの勝負をオススメする。

 二番手評価に、人気薄となりそうなクラウンディバイダ。ここに2頭を送り込む斎藤誠厩舎は、ブラックバゴのほうが人気になりそうだが、レース傾向から狙ってオイシイのはこっちだろう。洋芝実績があり、道悪になっても問題なし。前々で流れに乗る競馬ができるのもプラスで、内枠でも引き当てた場合には期待度は大幅にアップする。

 三番手評価にマイネルハニー。こちらも人気薄となりそうだが、道悪にめっぽう強いのはよく知られるところ。久々だった前走を叩かれての上積みもあり、ハンデも57キロならば順当なところだろう。脚質を考えると、こちらも内枠のほうが絶対にいいはず。うまく自分の形に持ち込めれば、大変身があって驚けない1頭である。

 以下はサクラアンプルール、スズカデヴィアス、カレンラストショー、ブレスジャーニー、ナイトオブナイツという評価の序列。もっとも、枠番によってこの評価が激変するのは前述の通りである。人気薄から高配当を狙ってナンボのレースなので、ここはあえて、クラウンディバイダかマイネルハニーから流す馬券で勝負したいところ。せめて、どちらか片方が内枠を引いてくれることを切に願う。


■総論×各論・先週の馬券回顧


中京11レース プロキオンS(G3)
1着 13マテラスカイ
2着 06インカンテーション
3着 03ウインムート

なんだよあの強さ(#^ω^)ビキビキ

……というわけで、単純に勝った13マテラスカイの強さを見誤っていたのが先週の敗因。マイペースで逃げてのレコード勝ちで、06インカンテーションにあれだけの着差をつけるんだから、メチャクチャ強いよね(溜息)。どうも夏競馬に入ってからピントがズレている気がするので、このあたりでしっかり立て直さねば……!

※コース&血統データは2012年以降、レースデータは2007年以降が集計対象です。
※枠番値は、当該枠番における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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