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内容盛りだくさんの「うらかわ馬フェスタ2018」 大盛況の2日間!!

  • 2018年08月01日(水) 18時00分


馬産地らしい馬一色のイベント


 7月28日、29日の土日両日にわたり、浦河町の馬イベント「うらかわ馬フェスタ2018(第33回シンザンフェスティバル、第52回浦河競馬祭)」が町内西舎のJRA日高育成牧場内特設会場にて開催された。

 28日(土)は、夕刻の開幕と同時に小雨が降り出すあいにくの空模様となったが、翌29日(日)は、終日好天に恵まれ、会場には多くの家族連れや観光客など2日間で約5500人が訪れ、馬産地らしい“馬イベント”を楽しんでいた。

 土曜日のオープニングは午後5時。最初に登場したのは、これから1年間、観光PR役を務める第32代ミスシンザンの2人。今年新たに選出されたのは、澤田悠(ゆう)さん(24)と、上田好美さん(20)。2人はそれぞれ「自分のできることを一生懸命やって行きたい」「たくさんの馬や美味しい食べ物、素晴らしい景色の浦河町をPRしたい」と大役を前に語った。2人にとって最大の仕事となるのは明年1月に京都競馬場で行われるシンザン記念の表彰式に出席し、ウイナーズサークルでプレゼンターを務めることである。

生産地便り

ミスシンザンの上田さん(左)、澤田さん(右)

 土曜日のメーン行事は、馬上結婚式。全国から応募のあった中かから今年は、東京と札幌の2組のカップルが選ばれ、多くの来場者がジンギスカンとビールで盛り上がる中を儀仗馬車で入場し、会場内から盛んに祝福を受けていた。

 実行委員会より結婚証明書が2組のカップルに手渡され、指輪の交換の後、今年11月11日に京都競馬場で行われるエリザベス女王杯当日の招待券(指定席)を京都競馬場・横田貞夫場長から贈られるサプライズもあった。

 雨は終始止むことなく降り続いたが、この後、競馬グッズオークション、そして、お笑い芸人「はなわ」のライブと続き、会場には多くの人々が居残り、夏の一夜を満喫していた。

 翌29日(日)は、一転して朝から晴天に恵まれ、気温もどんどん上昇した。会場の最高気温は30度を超え、暑さに慣れない道産子にとっては辛い天候となった。

 この日は、シンザンフェスティバルと浦河競馬祭の同時開催となり、多くの人々が隣り合う二つの会場を行ったり来たりしながら馬一色のイベントを楽しんだ。

 浦河競馬祭は全9レースを実施。うち2レースが「全国ポニー競馬選手権・第10回ジョッキーベイビーズ」(以下JB)北海道予選代表決定戦の予選と決勝に当てられ、8頭立てで行なわれた決勝では、稀に見る接戦となり、ゴール前僅差で1着となった藤原結美さん(新ひだか町三石小学校6年、浦河ポニー乗馬スポーツ少年団)が、3回目の挑戦で見事に北海道代表の座を勝ち取った。

生産地便り

第10回JB北海道予選優勝・藤原結美さん(白色帽)


生産地便り

JB北海道予選口取り・招待状を持つ平賀場長

 JRA日高育成牧場・平賀敦場長からJB招待状のパネルを贈られると「言葉にならないくらい嬉しいです。東京競馬場では馬の力を引き出し頑張りたい」と笑顔でコメントしていた。

生産地便り

JB招待状のパネルを手に笑顔の藤原結美さん

 出走馬の代わりに人間による100mダート競走「柏葉館特別」も行なわれ、近年急激に増えているインド人騎乗者たちも参加しての白熱したレースが展開される一こまもあった。また、第8レース浦河ダービーでは、ホッカイドウ競馬所属の五十嵐冬樹騎手が愛嬢ひなさんとともに出走。仲良くワンツーでゴールインし、注目を集める場面もあった。

生産地便り

柏葉館特別はインド人が1、2着


生産地便り

五十嵐冬樹騎手と愛嬢ひなさん仲良くワンツーでゴールイン

 昼休みには道内各地から集まった「馬キャラ」“6頭”による「第5回全日本馬キャラダービー」も行なわれ、JRAのターフィー君が“落鉄”するハプニングもあって、ばんえい競馬のリッキーが優勝した。

生産地便り

ユルキャラダービー・ターフィー君落鉄!

 ステージでは競馬予想の得意なお笑いコンビ「シャンプーハット」によるトークライブが行われ、またJRAホースショー、蹄鉄打ち実演、無料乗馬、ポニー馬車、さらにはクライミングウォールやボールプールなどの遊具も登場して、子供たちの人気を集めていた。

 真夏日となったこの日は、熱中症に対する注意が何度となく放送され、浦河競馬祭でも、最終9レースのシンザングランプリが例年の2500mから急きょ1600mに短縮する措置が取られた。会場に近い浦河町中杵臼の観測所ではこの日の最高気温31.1度を記録したことからも、いつにも増して厳しい暑さであったことが分かる。

 最後にひとつ、JRAのターフィー君によるホースショーについて触れておきたい。ステージ前のスペースで、29日午後に颯爽と馬に乗り登場したターフィー君は、そこで何と見事な障害飛越をしたのであった。この手の被りモノに身を包んでの飛越は、技術的にかなり難易度が高いはずだが、ターフィー君は何度もジェスチャーで「バーをもっと高くして」と要求し、一度も失敗することなく高らかにジャンプし、詰めかけた観客から喝采を浴びていた。馬キャラダービーでの“落鉄”という汚名を返上した形となった。

生産地便り

ターフィー君障害飛越で“落鉄”という汚名を返上した


生産地便り

フィナーレは恒例の餅撒き

 フィナーレは恒例の「餅撒き」。幼児から大人まで3回に分けて実施され、トークライブを行ったシャンプーハットの2人やミスシンザンなども参加し、多くの人々に紅白のお餅をばら撒いた。午後3時40分。今年のうらかわ馬フェスタがこれにて無事に終了した。

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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