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狙う? 切る? 関屋記念の斤量増加組

  • 2018年08月07日(火) 12時00分


◆もともとはおいしいグループだったのだが…

 今週行われる関屋記念は別定重賞。3歳牡馬53キロ、古牡馬56キロ(牝馬はそれぞれ2キロ減)を基準に、あとは収得賞金の多い馬が加増される仕組みになっている。

 極端な斤量を背負う馬はこのレースを選ばないため、過去10年の出走馬158頭のうち、+1キロで出走したのは21頭、+2キロで出走したのは4頭と、両方合わせても全体の6分の1程度である。

 そのわりに極端な傾向がひとつある。関屋記念は過去10年、前走に比べて斤量が増えた馬が一切馬券に絡んでいないのだ。[0-0-0-40]である。

 40頭のうち5番人気以内は5頭のみ。逆に10番人気以下は26頭もいたから、それほど不自然ではないと解釈することもできる。ただ、いくら人気薄が多いにせよ、40頭走って馬券圏内無しは珍しいケースだろう。

 かといって、あっさり切るとも決めづらい。というのももともとはこのグループ、むしろおいしいグループだったのだ。11年前まではというと、むしろこの組から頻繁に複穴が出ていた。03〜07年の5年間に、3,4,8,10,10,12,12番人気という7頭が2着ないし3着している。こういう時期がまたやってこないとも限らない。

 サマーマイルシリーズができたことなどにより傾向が変わったと考えるか。それともこの10年間がたまたまの不振だったと考えるか。それによって関屋記念で狙う馬は大きく変わってくることになる。今年は登録馬の中に該当馬が5頭。中京記念組はフロンティア以外の3頭がすべて該当馬となる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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