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ミッキークイーンの妹で父がオルフェーヴルに替わったオーロトラジェ

  • 2018年08月08日(水) 12時00分
●ヴァルディゼール(牡 栗東・渡辺薫彦 父ロードカナロア、母ファーゴ)
 母ファーゴは現役時代に芝1600mで3勝を挙げ、1000万クラスまで出世した。本馬が初子。3代母Russian Balletはマルゼンスキー、ヤマニンスキー、ラシアンルーブルと同じ「Nijinsky×Buckpasser」という組み合わせ。なおかつ、トライマイベスト、El Gran Senor、ロッタレースとは4分の3きょうだいの関係にある超良血。

 ロッタレース牝系にロードカナロアにつけ、母の父にサンデー系種牡馬を挟むという配合から二冠牝馬アーモンドアイが誕生している。本馬はロッタレースの4分の3姉Russian Ballet牝系にロードカナロアをつけ、母の父がサンデー系なので配合構成がよく似ている。父ロードカナロアにはトライマイベストが含まれているのでEl Gran Senorとの4分の3同血クロスを持つ点も共通している。芝向きのマイラー〜中距離タイプ。

●エストレーモシチー(牡 美浦・田中清隆 父レッドスパーダ、母ネクストタイム)
 ゴールデンジャック(94年報知杯4歳牝馬特別-GII、94年サンスポ賞4歳牝馬特別-GII)とスターリングローズ(02年JBCスプリント-GIなど重賞6勝)の姪で、この2頭と4分の3同血(父が同じで母が親子)でもある母ネクストタイムは、1995年生まれなので本馬を産んだとき21歳という高齢だった。翌年は種付けをした記録がないのでこれが最後の産駒かもしれない。本馬の半兄にナムラタイタン(11年武蔵野S-GIII/父サウスヴィグラス)、ナムラスピード(準OP/父サクラバクシンオー)、ナムラジュエル(準OP/父マーベラスサンデー)などがいる。父レッドスパーダは14年京王杯スプリングC(GII)、10年東京新聞杯(GIII)、関屋記念(GIII)などを制したスピードタイプで、「タイキシャトル×Storm Cat」の組み合わせはメイショウボーラー(05年フェブラリーS-GI、03年デイリー杯2歳S-GIIなど重賞5勝)と同じ。種牡馬として期待できる。

 初年度産駒となる現2歳世代は、早くもナーゲルリングが勝ち上がって幸先のいいスタートを切った。「メイショウボーラー×アフリート」の組み合わせは、少ないサンプルからニシケンモノノフ(17年JBCスプリント-Jpn1など重賞4勝)、トミケンユークアイ(OP)、メイショウノボサン(3勝)が出ているので、それとよく似た「レッドスパーダ×アフリート」はおもしろいかもしれない。ダート向きのマイラー。

●オーロトラジェ(牝 栗東・池江泰寿 父オルフェーヴル、母ミュージカルウェイ)
 母ミュージカルウェイはドラール賞(仏G2・芝1950m)の勝ち馬。ミッキークイーン(15年オークス-GI、15年秋華賞-GI、17年阪神牝馬S-GII)、トーセンマタコイヤ(18年新潟大賞典-GIII・5着)、インナーアージ(OP)など、ディープインパクトとの交配で誕生した兄姉4頭はすべて勝ち上がっている。本馬の父はオルフェーヴル。現役時代に三冠、有馬記念(GI)[2回]、宝塚記念(GI)などを制し、フランスに遠征して凱旋門賞(G1)で二度2着となった。近年最高クラスの実力に加え、ドリームジャーニー(09年有馬記念などG1を3勝)の全弟という血統も申し分ない。

 初年度産駒からエポカドーロ(18年皐月賞-GI)、ラッキーライラック(17年阪神JF-GIなど重賞3勝)、ロックディスタウン(17年札幌2歳S-GIII)などを出している。これら3頭はいずれも母方にMr.Prospectorを持っている。本馬も同パターン。芝向きの中距離タイプだろう。

●クラークスデール(牝 栗東・安田翔伍 父ヴィクトワールピサ、母アコースティクス)
 日本ダービー馬ロジユニヴァース(父ネオユニヴァース)の4分の3妹。同馬は母アコースティクスの2番子で、その後7頭の兄弟がデビューしたものの、1000万クラスまで出世したペンテシレイア(父ネオユニヴァース)が代表格で重賞クラスは出ていない。本馬はダービー馬の4分の3妹、というだけでなく、Machiavellian 3×3という強度のインブリードが目を惹く。

 MachiavellianはMr.Prospector系種牡馬のなかでも屈指の良血馬で、母の父がHaloという素軽い血統構成だけに日本の競馬にフィットしている。皐月賞(GI)で7着と健闘したナムラシングン(父ヴィクトワールピサ)はMachiavellian=Coup de Genie 3×3という全兄妹クロスを持っていた。本馬は配合の骨格がそれとよく似ているのでおもしろい。芝向きの中距離タイプ。

●ダノングリスター(牡 栗東・寺島良 父ロードカナロア、母ファイブスター)
 2代母スターリーロマンスはフジキセキの全妹という良血で、繁殖成績は優秀。母ファイブスター(3勝)のほかにノボリディアーナ(15年府中牝馬S-GIII)、ダノンミル(11年若葉S-OP)、クリスティロマンス(3勝)などを産んでいる。母ファイブスターはこれまで3頭の子を産み、スマートシャヒーン(父タイキシャトル)が2勝を挙げている。

「ロードカナロア×クロフネ」は現時点で10頭出走して7頭が勝ち上がり、レッドレグナントがアネモネS(OP)で2着となっている。連対率は26.2%と優秀(ロードカナロア産駒全体は22.2%)。「母の父クロフネ」に限らず母方にDeputy Minister(クロフネの2代父)が入るパターンは連対率27.1%なので期待できる配合パターンといえるだろう。芝向きのスプリンター〜マイラー。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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