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【小倉記念】小倉の特性を生かした武豊騎手の“らしい騎乗”

  • 2018年08月09日(木) 18時01分
哲三の眼

▲「馬場と展開と枠順を加味した絶妙な騎乗」哲三氏が武豊騎手の手綱さばきを分析!(c)netkeiba.com


1番人気の不振が続いてた小倉記念は、トリオンフ×武豊騎手がその呪縛を解くかのように直線早め先頭に抜け出し快勝。終始テン乗りを感じさせない武豊騎手のスマートな手綱さばきに、哲三氏も「馬場と展開と枠順を加味した絶妙な騎乗」と思わず舌を巻きます。またもう一方で、札幌で横山武史騎手が見せたがむしゃらながらも収穫があったであろうレースを例に挙げ、同じ小回りながらも正反対の特性を持つ小倉と札幌の乗り方を解説します。(構成:赤見千尋)

スタートから1コーナーまでで競馬を支配


 今週は小倉競馬と札幌競馬で対照的な2つのレースを振り返ります。まずは小倉記念のトリオンフ&豊さん。早め先頭で押し切る強い競馬でレコード勝ちしました。初コンビでしたが、小倉の特徴とトリオンフの良さを活かしたさすがの騎乗でしたね。

 基本的に小倉はスピード競馬になります。その中で、「馬に負担を掛けないようなるべくスピードを抑えていく」のか、それとも「先にスピードに乗せてあげた方が馬が楽になる」と考えるかは、騎手それぞれだし、馬によっても違うと思います。

 このコラムで何度もお話している通り、僕自身は「先にスピードに乗せてあげた方が馬が楽になる」という考えなのですが、今回はまさにそのお手本のような乗り方でした。スピードを乗せすぎるということもなく、馬場と展開と枠順と、いろいろなことを加味しながら絶妙な騎乗でした。

■8月5日 小倉記念(11番:トリオンフ)

 ゲートを一番先に出して、内にいる馬たちにプレッシャーを掛けながら、

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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