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アイビスSD→北九州記念

  • 2018年08月14日(火) 12時00分


◆穴を狙いたいなら、“前走の枠順”に注目

 荒れる重賞というイメージがある北九州記念。イメージだけでなく、昨年の100万馬券を筆頭に、人気薄馬が多数好走している。

 そんな中で買いやすいパターンが何かしらないかと探した結果、人気サイドでもよければ「前走条件戦勝ち」、めったに該当馬がいないがいたら超大穴に繋がるものなら「前走大敗から極端な距離短縮」といった条件を考えたのだが、今年は該当馬がいない。

 ちなみに過去10年で前走条件戦組は、連対してくれば[2-6-2-15]、3着以下からだと[0-1-0-10]。1000万条件からでも勝ってくれば望みがあるのだが、今年は1000万条件3着と1600万7着の2頭しか登録していない。

 仕方がないので、前走レース別成績では出走数でも着度数でもトップとなるアイビスSD組について掘り下げてみた。するとまず気付くのが、アイビスSDを勝ってきた馬は、過去10年[1-1-2-1]と安定していることだ。該当馬はすべて牝馬だし、ダイメイプリンセスは前走を勝ってなお55キロ(過去には56キロでの好走例もある)だから、素直にここから入るという手もあるだろう。

 無理やりにでも穴を狙いたいという人は、前走の枠順に注目するとよいかもしれない。アイビスSDで不利な1〜2枠に入った馬を狙うという発想だ。過去10年[0-1-2-7]で、複回収率は272%になる。

 今年の登録馬だと該当馬がアクティブミノルなので「そんな無茶な……」と自分でも思うが、実は昨年の2,3着馬がこのパターン。ナリタスターワンはアイビスSDが1番枠で9着。それ以前の3走もすべて掲示板を外していた。ラインスピリットはアイビスSDが2枠4番で6着。その前3走は5,13,15着だった。

 2年連続で同じことが起きるかどうかは別として、「荒れる北九州記念」らしい馬券を買おうとすると、このくらいの思い切りは必要になってくる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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