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コディーノ&チェッキーノの全弟ヴァンランディ

  • 2018年08月15日(水) 12時00分
●ヴァンランディ(牡 美浦・藤沢和雄 父キングカメハメハ、母ハッピーパス)
 母ハッピーパスは03年京都牝馬S(GIII)の勝ち馬で、シンコウラブリイ(93年マイルCS-GIなど重賞6勝)の半妹にあたる良血。これまで競馬場で走った7頭はすべて2勝以上を挙げ、そのなかにはコディーノ(12年札幌2歳S-GIII、12年東京スポーツ杯2歳S-GIII)とチェッキーノ(16年フローラS-GII)が含まれる。この2頭はキングカメハメハ産駒なので本馬の全兄・全姉にあたる。「キンカメ×サンデー」の配合は2代母の部分にHyperionが濃いめに入っているとうまく行くことが多い。

 本馬は、2代母ハッピートレイルズが5代以内にHyperionとSon-in-Lawから成る血を3本抱え(Forli、Abernant、Aureole)、このファミリーの底力を下支えすると同時に、キングカメハメハと相性のいい配合パターンとなっている。コディーノ&チェッキーノ級の活躍を期待したい。

●サブゼロ(牡 栗東・千田輝彦 父ジャスタウェイ、母デザートチル)
 アイスストーム(現1000万下/父ストーミングホーム)の半弟。母デザートチルは英仏独で10戦2勝。2代母ストームソングはブリーダーズCジュヴェナイルフィリーズ(米G1・ダ8.5f)とフリゼットS(米G1・ダ8.5f)を制して米2歳牝馬チャンピオンに輝いた。その孫で本馬の従姉妹にあたるミッドサマーフェアはフローラS(GII)の勝ち馬。父ジャスタウェイは今年産駒がデビューした新種牡馬で、JRA2歳種牡馬ランキングで現在トップに立っている。シーズン開幕から2ヵ月半が経過した段階で、ロードカナロアやディープインパクトといった大物種牡馬を抑えているのは立派だ。

 非主流血脈を抱えているためか多彩な配合パターンから勝ち馬を出しており、なおかつ大物感のある子が目立つ。現役時代にワールドサラブレッドランキングで世界ナンバーワン(2014年・130ポンド)となった実力は伊達ではない。本馬の母の父はRed Ransom。Roberto系にしてはスピードを秘めた血だ。芝向きの中距離タイプ。

●リンガスビャクヤ(牡 美浦・中舘英二 父スウェプトオーヴァーボード、母リンガスローレル)
 母リンガスローレルはラストの決め手を武器にダート短距離でオープンクラスまで出世し、盛岡のクラスターC(GIII)で3着となった。産駒成績も上々で、JRAで走った7頭中5頭が勝ち上がり、リンガスウーノ(父サウスヴィグラス)が準OPまで出世している。

 本馬の父はスウェプトオーヴァーボード。レッドファルクスやパドトロワなど、トップクラスの産駒は芝で活躍しているが、パワーを帯びたスピードが持ち味で適性的には6:4でダート。母はダート適性が強いので、それと同じくダート短距離で活躍しそうだ。ローカルの平坦コースでさらに強いはず。

●レッドベルディエス(牝 美浦・鹿戸雄一 父ディープインパクト、母レッドファンタジア)
「ディープインパクト×Unbridled's Song」の組み合わせは、出走した11頭中10頭が勝ち上がり(未勝利は現2歳で新馬戦のみ走ったアイトマコト)、そのうちの1頭ダノンプラチナは朝日杯フューチュリティS(GI)を制して2歳牡馬チャンピオンとなった。Unbridled's Songの全妹アジアンミーティアもディープインパクトと相性が良く、15年新潟大賞典(GIII)を勝ったダコール、その3/4同血でキーンランドC(GIII)と函館2歳S(GIII)を勝ったブランボヌールが出現している。

 母レッドファンタジアはインランジェリー(米G1スピンスターSなど重賞3勝)の3/4妹で、2代母Cat ChatはナッソーカウンティS(米G2・ダ7f)を勝ち、3代母Phone ChatterはブリーダーズCジュヴェナイル(米G1・ダ8.5f)を制して米2歳牝馬チャンピオンに選ばれた名牝。きわめて質の高いファミリーに属している。2歳戦から活躍が期待できる好マイラーだろう。

●レッドルゼル(牡 栗東・安田隆行 父ロードカナロア、母フレンチノワール)
 母フレンチノワールは現役時代にダートで4勝。「フレンチデピュティ×フジキセキ」という組み合わせなのでDeputy Ministerとフジキセキのニックスを持っており、繁殖牝馬としても期待できる。初子のレッドエトワール(父ワークフォース)は1勝、2番子フィルムフランセ(父シンボリクリスエス)は2勝という成績で、種牡馬のグレードが上がればさらに走る子を出せると思われる。

 2代母パープルホワイトは近い世代にサンデーサイレンスとNureyevを持ち、ロードカナロアの代表産駒アーモンドアイを産んだフサイチパンドラと似た構成。したがって同じロードカナロア産駒の本馬はアーモンドアイと配合が似ている。基本的に父はNureyevと相性が良く、Deputy Ministerが入った配合もうまく行っている。芝向きのスプリンター〜マイラー。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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