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今年は例年と展開が変わってくる可能性もある新潟2歳S

  • 2018年08月24日(金) 18時00分


◆ロードカナロア産駒3頭の評価は?

 今年の新潟2歳Sは11頭立てと頭数少なめ。15頭を切ったのは04年の12頭立て以来。11頭以下は改修初年度の10頭立て以来。通常は差しタイプ優勢のこのレースだが、今年は展開が変わってくるのか……ただひとまずは例年の傾向に沿って考えてみる。

 エイシンゾーンはメンバー唯一の前走オープン特別組。そこで2着だし、デビュー戦で7番手から差す競馬をしているのは例年の傾向通りだと強み。ただ、前走オープン特別組は過去10年[1-1-1-30]。10年2着のマイネルラクリマ以来、馬券に絡んだ馬が出ていない。人気になる馬が少なかったこともあるが、前走の額面だけで評価しすぎてはいけないと考えておこう。

 ロードカナロア産駒が3頭出走している今年の新潟2歳S。ケイデンスコールが前走の内容と決め手の鮮やかさから売れそうだ。新馬組と未勝利組で成績差は無いので1回負けていることは問題ないし、差しタイプであることはプラス。

 唯一の問題はレース間隔で、このレースは中3週以下の馬は4週以上の馬より成績が落ちる。問題があるというほどではないが、こちらも絶対視はしないでおきたい。

 エイカイキャロルは時計が地味だが、コース成績の良い北村宏司騎手とのコンビが魅力。前走のタイムはペースのせいでもあるので、流れが違えば詰める余地はある。

 ロードアクアは母の父がダイワメジャーで、このコースを得意とする種牡馬どうしの配合。東京で早々に勝ち上がって、じっくりとここを目指せたのが強みだ。

 アンブロークンも東京戦からでレース間隔を武器にしたいところ。ただ、1800m組は勝ち切れない傾向があるし、パワーが武器の馬だけに馬場が回復しすぎても微妙。当日の天気と馬場によって評価を買えなければいけない馬だ。

 エルモンストロは中京で逃げ切り勝ち。今回どんな作戦に出るか分からないが、前走逃げ切り勝ちがジョディーとこの馬だけなので再度のハナもあるし、少なくとも先行集団にはいそうだ。例年だと新潟2歳Sは差し競馬になりがちだが、今年はかなり頭数が少ないので展開が変わってくる可能性もある。そうなるとこの2頭が浮上か。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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