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翌年のクラシック馬が潜む可能性は高い/札幌2歳S

  • 2018年08月31日(金) 18時00分


◆ウィクトーリアも注目だが、より長い目で追いかけたいのは…

 近年の結果をみると、さすがに来季の3歳GIには関係ないような印象を持ちそうだが、近年の2歳馬のデビュー(番組)は全体的に早まっている。今年の札幌開催「12日間」には、2歳戦が計「33競走(うち、新馬=未勝利戦が29R)」も組まれていた。

 この10年の札幌2歳Sの出走馬には「ロジユニヴァース、ゴールドシップ、ロゴタイプ、アヴェンチュラ、レッツゴードンキ」などが含まれている。ゴールドシップはここを出発に4年半、また、ロゴタイプは丸5年間もビッグレースの主役だった。

 札幌2歳Sの結果がそのまま未来のビッグレースに直結するわけではない。しかし、長いあいだ未来展望とは関わりの乏しい期間のあった重賞ながら、遠く「第一回(1966年)砂1200mの北海道3歳S」の勝ち馬リュウズキは、翌年の牡馬クラシック3冠を「1着、5着、2着」だったのが出発である。

 前出の5頭のほかにも、第2のジャングルポケットや、テイエムオーシャン、ニシノフラワー、ウメノファイバーなど、翌年のクラシック馬が含まれる可能性が再び高くなってきたと考えることができる。また、初期の2歳重賞ではあるが、洋芝の距離1800m。ここで好勝負した「牝馬」は仕上がりの早さや、軽快なスピードを生かしただけではない。レッツゴードンキ、アヴェンチュラなどがその代表格。

 ウィクトーリア(父ヴィクトワールピサ)は函館の芝1800mの新馬を「1分48秒3」のコースレコードだった。ここ2〜3年の函館は、なぜか異常な高速の芝に傾斜しているから過信できないが、自身で主導権を握り、新馬戦ではきびしいハイペースに相当する前半1000m通過61秒3で行き、直線もう一回脚をつかって上がりは34秒9。

 種牡馬ヴィクトワールピサの今期の躍進はすごい。8月30日終了時点で、全国2歳リーディング5位。12頭の勝ち馬が13勝を挙げ、4位ディープインパクトと獲得賞金はほとんど並んでいる。

 同じ牝馬のアフランシール(父ハーツクライ)は、ウィクトーリアより1秒5も遅い1分49秒8の新馬勝ちだが、力強いフットワークで楽々と抜け出したレース運びが光った。好位にひかえて差し切った自身の上がりは34秒5=「推定11秒5-11秒4-11秒6」。切れるというタイプではないが、最後の1ハロンのG前は馬なりなので、11秒5前後のラップを楽に3ハロン連続させた内容はすごい。

 器用ではなく勝ちきれない危険大だが、長い目で追いかけたいという意味でこの馬を主軸にしたい。前回、岩田騎手で勝った馬が3頭もいて、この馬に乗ってきたが、それはオーナーや厩舎の関係もあり、この馬が一番気に入っているという意味ではまったくないと思われる(そういう立場ではない)。

 牡馬では、人気でもクラージュゲリエ(父キングカメハメハ)。新馬は気の遠くなるような超スロー(前半1000m通過67秒1)のため時計は平凡。かつ、なだめて道中は最後方近くまで下げた。今回、いきなり5〜6秒も速いラップを踏まなければならないが、前回の上がり34秒0は、この馬自身の推定は「11秒8-11秒1-11秒1」だった。伏兵にはニシノデイジーを加えたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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