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活力ある牝系から誕生した好配合馬アルテラローザ

  • 2018年09月05日(水) 12時00分
●アルディテッツァ(牡 栗東・池江泰寿 父オルフェーヴル、母スキッフル)
 母スキッフルは現役時代、1戦してしんがり負けを喫した見どころのない競走馬だったが、繁殖牝馬としては素晴らしく、フラガラッハ(父デュランダル/12・13年中京記念-GIII)、イリュミナンス(父マンハッタンカフェ/13年クイーンC-GIII・3着、15年クイーンS-GIII・3着)、フェルメッツァ(父ディープインパクト/14年アーリントンC-GIII・3着、17年小倉記念-GIII・3着)、エスティタート(父ドリームジャーニー/18年京都牝馬S-GIII・3着)を産んでいる。

 本馬の父オルフェーヴルはドリームジャーニーの全弟。したがって、本馬は前出のエスティタートと同血。「オルフェーヴル×トニービン」の組み合わせは1頭デビューし、現在2戦1勝(勝ち上がりは芝1400m)なので悪くない。芝・ダート兼用の中距離タイプ。洋芝や道悪は得意だろう。

●アルテラローザ(牝 栗東・藤原英昭 父ディープインパクト、母レディアルバローザ)
 ロードアルバータ(17年プリンシパルS-OP・3着)、オールフォーラヴ(18年忘れな草賞-OP)の全妹で、クイーンS(GIII)を勝ったキャトルフィーユの4分の3同血(父が同じで母同士が親子)。母レディアルバローザは中山牝馬S(GIII)を連覇したほかヴィクトリアマイル(GI)でも3着と健闘しており、その全妹エンジェルフェイスはフラワーC(GIII)を勝っている。近親がどんどん重賞を勝っているようにきわめて活力のある一族だ。

 2代母ワンフォーローズは北米で27戦15勝、カナダ最優秀古牝馬に3回選ばれた名牝。本馬を生産したケイアイファームが約1億円で購買し、日本に連れてきた。瞬発力よりもスピードの持続力に特長がある。「ディープインパクト×キングカメハメハ」の組み合わせはワグネリアン(18年日本ダービー-GI)、デニムアンドルビー(13年フローラS-GII、13年ローズS-GII)、グリュイエール(18年エプソムC-GIII・3着)をはじめ成功例が多い。コーナー4つの芝中距離戦で本領を発揮する。

●サトノルークス(牡 栗東・池江泰寿 父ディープインパクト、母リッスン)
 タッチングスピーチ(15年ローズS-GII)、ムーヴザワールド(17年共同通信杯-GIII・3着、16年東京スポーツ杯2歳S-GIII・3着)、リンフォルツァンド(現4戦1勝)の全弟にあたる。母はフィリーズマイル(英G1・芝8f)の勝ち馬。その全姉にモイグレアスタッドS(愛G1・芝7f)を勝ったSequoyah、血統構成がまったく同じ馬(父が同じで母同士が全姉妹)にオペラ賞(仏G2・芝1850m)を勝ったInsight、本邦輸入種牡馬サフロンウォルデンがいる。

 母方にSadler's Wellsを持つディープインパクト産駒には、英2000ギニー(G1・芝8f)を制したSaxon Warriorをはじめ、トーセンラーとスピルバーグの兄弟、ディーマジェスティ、シンハライト、マリアライト、アドミラブル、アンビシャス、ヴァンキッシュランなどがいる。Sadler's Wellsは欧州2400m向きなので鈍重なところを伝えるが、本馬は母方の奥にスピード豊かなアメリカ血統が詰め込まれているのでバランスが取れている。晩成傾向はあるものの、馬のデキひとつでGIでも勝ち負けになる血統。兄姉を超える活躍を期待したい。

●スノーユニバンス(牝 栗東・平田修 父ルーラーシップ、母ラルーチェ)
 母ラルーチェはヒカルカザブエ(09年阪神大賞典-GII・2着)、アドマイヤディーノ(06年アーリントンC-GIII・4着)の半妹で、現役時代に4勝を挙げて準OPまで出世した。繁殖成績は上々で、初子のシャインブライト(父ジャングルポケット)は現1000万下、2番子のサトノアリシア(父ハービンジャー)はコスモス賞(OP)を勝ってアルテミスS(GIII)で5着となった。

「ルーラーシップ×クロフネ×サンデーサイレンス」の組み合わせはリリーノーブル(18年オークス-GI・2着、17年阪神JF-GI・2着、18年桜花賞-GI・3着)、ダノンディスタンス(17年京都新聞杯-GII・3着)、ロサグラウカ(18年水仙賞-500万下)などと同じ。芝中距離で堅実に走りそうだ。

●レガーロブロッサム(牝 栗東・橋口慎介 父オルフェーヴル、母サクラサクII)
 母サクラサクIIはきわめて優秀な繁殖牝馬で、ヴィクトリアマイル(GI)と阪神牝馬S(GII)を勝ったエイジアンウインズ(父フジキセキ)のほかにエバーブロッサム(父ディープインパクト/13年オークス-GI・2着)、キュートエンブレム(父ウォーエンブレム/08年フローラS-GII・3着)、レッドサクヤ(父ディープインパクト/18年オークス-GI・4着)、パッシングマーク(父エルコンドルパサー/06年ベンジャミンS-OP)などを産んでいる。

 本馬の父はオルフェーヴル。母方にフォーティナイナーを持つ同産駒はエポカドーロ(18年皐月賞-GI)、ラッキーライラック(17年阪神JF-GIなど重賞3勝)が出ており成功している。芝向きの中距離タイプ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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