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スプリンターズSは1400m以上のレースに実績のある馬が強い

  • 2018年09月29日(土) 20時00分


 9月30日の阪神競馬開催が、台風24号の影響により安全な競馬施行の確保が懸念されるため、開催が中止となりました。これに伴い今週はWIN5も中止となりました。中止となった阪神開催は、翌10月1日に代替開催が行われる予定です(29日時点)。

 今週のWIN5は中止となりましたが、本コラム内の各レースの傾向・ランキングなどは今回も引き続きお楽しみいただけます。「WIN5スペシャル予想」を今後とも何卒、よろしくお願い申し上げます。

 netkeiba編集部


 当コラムでも大々的に指摘しましたが、前回9月23日のWIN5は総組み合わせ数が史上最少の9万2160通り。「これまででもっとも当てやすい回」「極端な低額配当で決着する可能性も高いはず」と予想した通り、最終的な配当は5万6590円にとどまりました。

 もっとも、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約4万円。一般的に、人気サイドの馬ばかりで決着した回の配当は理論値を下回りがちなのですが、前回は思いのほか妙味ある配当だったのです。

 実際の残り票数を見ていくと、どうやら3レース目の外房特別(中山10R)でシャルルマーニュ(単勝オッズ11.3倍)を押さえていないプレイヤーが(シャルルマーニュの単勝支持率と比べても)かなり多かった模様。「安い配当でも良いからとにかく当てたい」と考えたプレイヤーの票が、より人気のある馬を含んだ組番に集中してしまったのでしょう。

 ちなみに、前回9月23日のWIN5は発売金額が6億2323万6400円。前週日曜の9月16日(5億1093万8800円)に比べ、1億円以上も伸びました。先週9月21日にリリースした伊吹雅也の新刊『WIN5攻略全書 回収率150%超! "ミスターWIN5"のマインドセット』(ガイドワークス)でも「予言」した通り、UMACAの告知やサービス開始に付随する形で、WIN5への注目度も再び上がりつつあるのだと思います。

 前回9月23日が意外と妙味ある配当になったのも、しばらくWIN5を買っていなかったプレイヤーが期待値の低い組番を買ってくれたおかげ――もっとはっきり言うと「ヌルい」投票をしてくれたおかげかもしれません。

 明日9月30日のWIN5は総出走頭数が55頭、総組み合わせ数が13万1040通り(土曜16時現在)。このままならWIN5史上5番目に総組み合わせ数の少ない回となる見込みです。ただ、各レースのメンバー構成を見ると、前回9月23日よりは波乱の決着が多くなりそうな予感も。セオリーからは外れますが、それなりの高額配当を狙っていいんじゃないでしょうか。

◆ポートアイランドSはマイル前後の重賞における実績が重要

 1レース目は2歳500万下のサフラン賞(中山9R)。新潟2歳Sで上位に食い込んだジョディー、スティルネスらが注目を集めるのではないかと思います。

 2レース目は3歳以上1600万下の道頓堀S(阪神10R)。少頭数ながらも比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 3レース目は3歳以上1000万下、ハンデキャップ競走の勝浦特別(中山10R)。3歳のビリーバーあたりに支持が集まりそうです。

 4レース目は3歳以上オープンのポートアイランドS(阪神11R)。こちらも3歳のリバティハイツらが人気の中心でしょう。

 5レース目は3歳以上GIのスプリンターズS(中山11R)。土曜16時の時点ではファインニードルに支持が集まっており、ナックビーナスが続いていました。

[伊吹式WIN5ランキング 2018年09月30日版]

1位 中山11R 15.ムーンクエイク
2位 中山9R 2.コントラチェック
3位 阪神11R 3.リバティハイツ
4位 中山10R 11.ビリーバー
5位 阪神10R 6.ヤマカツグレース
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 阪神10R 5.ブライティアレディ
7位 中山10R 5.ジョイフル
8位 阪神11R 1.テイエムイナズマ
9位 中山9R 6.オーシャンスケイプ
【以上すべての馬を買うと16点買い】

10位 中山9R 7.ジョディー
11位 中山11R 3.ワンスインナムーン
12位 中山11R 10.レッツゴードンキ
13位 阪神10R 4.カイザーメランジェ
【以上すべての馬を買うと108点買い】

14位 中山10R 13.ラッシュアウト
15位 阪神11R 6.デンコウアンジュ
16位 中山9R 10.スティルネス
17位 中山11R 12.ナックビーナス
18位 阪神10R 2.オーヴィレール
19位 阪神10R 8.サフランハート
20位 中山10R 8.ラフィングマッチ
21位 中山10R 12.ラベンダーヴァレイ
【以上すべての馬を買うと1200点買い】

22位 阪神11R 7.ミエノサクシード
23位 中山9R 9.ポリアンサ
24位 中山9R 1.ディーブラッド
25位 中山11R 16.レッドファルクス
26位 中山11R 8.ファインニードル
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 5レース目のスプリンターズS(中山11R)は今回よりも長い距離のレースに実績がある馬を重視したい一戦。「“同年、かつJRA、かつ1400m以上、かつ重賞かオープン特別のレース”において優勝経験のある馬」は2015年以降[3-3-2-2]と安定しています。今年はこの条件に該当しているのがムーンクエイクとワンスインナムーンの2頭だけ。ただし「前走の条件が“国内のレース”、かつ前走の4コーナー通過順が2番手以内だった馬」は2015年以降[0-0-1-10]なので、先行力の高さを活かしたいワンスインナムーンよりも、末脚勝負が板についてきたムーンクエイクの方を高く評価すべきでしょう。なお「“同年、かつJRA、かつ1400m以上、かつ重賞のレース”において優勝経験があった馬」を除くと、「前走の着順が2着以下だった馬」は[0-0-0-31]と上位争いに食い込めていません。

 4レース目のポートアイランドS(阪神11R)はマイル前後の重賞で好走経験がある馬に注目したいレース。「“中央場所、かつ1400〜1800m、かつ重賞のレース”において5着以内となった経験のない馬」は2014年以降[0-0-2-23]と苦戦していました。中心視したいのはやはりリバティハイツ。2018年桜花賞でも4着馬とタイム差なしの6着に健闘していましたから、コース替わりはプラスに働くはずです。あとは休養明け2戦目のテイエムイナズマも、このメンバー構成ならチャンスはあると思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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