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天皇賞(秋)は馬齢、実績、脚質で絞り込みたい

  • 2018年10月27日(土) 20時00分
 明日10月28日のWIN5は総出走頭数が64頭、総組み合わせ数が30万8880通り(土曜16時現在)とやや少なめ。しかし、1〜3レース目がいずれもハンデキャップ競走です。難解な印象を受けていたり、高額配当を狙おうと考えているプレイヤーが多いんじゃないでしょうか。

 参考までに、的中なしだった4回を除く過去407回のWIN5について、ハンデキャップ競走の数ごとに配当の平均値と中央値をまとめてみました。

ハンデキャップ競走の数(回数) 配当平均値 配当中央値
0レース(58回) 約1989万円 約281万円
1レース(144回) 約1517万円 約298万円
2レース(146回) 約2493万円 約240万円
3レース(56回) 約1543万円 約190万円
4レース(3回) 約385万円 約461万円

 結論から先に言ってしまうと、「ハンデキャップ競走の数が多い回ほど荒れやすい」ということはありません。極端にサンプルが少ない「4レース」の回を除くと、配当中央値が比較的高いのは「0レース」や「1レース」の回で、「2レース」「3レース」と数が増えるごとに金額は下がっています。配当平均値の方にもこれといった相関はありませんから、他のファクターによるところの方が大きいようです。明日10月28日のWIN5も、ハンデキャップ競走の3レースで無理に穴を狙う必要はないでしょう。

カシオペアSは実績馬が波乱を演出しそう


 1レース目は3歳以上1600万下、ハンデキャップ競走の御陵S(京都10R)。比較の難しいメンバー構成で、昇級1〜2戦目の馬たちに注目が集まるかもしれません。

 2レース目は3歳以上1600万下、ハンデキャップ競走の紅葉S(東京10R)。3歳のミュージアムヒル、実績上位のレッドオルガあたりが人気の中心だと思います。

 3レース目は3歳以上オープン、ハンデキャップ競走のルミエールAD(新潟11R)。今夏のアイビスSDで善戦したナインテイルズ、レジーナフォルテ、コース適性の高いレッドラウダらが上位人気グループを形成しそうです。

 4レース目は3歳以上オープンのカシオペアS(京都11R)。2連勝中のエアウィンザー、重賞で善戦してきたトリコロールブルーあたりに支持が集まるでしょう。

 5レース目は3歳以上GIの天皇賞(秋)(東京11R)。土曜16時の時点ではスワーヴリチャード、レイデオロの2頭が人気を集めており、サングレーザー、マカヒキが続いていました。

[伊吹式WIN5ランキング 2018年10月28日版]

1位 東京10R 9.ミュージアムヒル
2位 東京11R 5.スワーヴリチャード
3位 京都10R 1.ストーミーバローズ
4位 新潟11R 16.レジーナフォルテ
5位 京都11R 7.ブレスジャーニー
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 京都11R 8.ダッシングブレイズ
7位 京都11R 11.キョウヘイ
8位 新潟11R 10.グラミスキャッスル
9位 新潟11R 11.セカンドテーブル
10位 京都10R 7.ビッグアイランド
【以上すべての馬を買うと18点買い】

11位 京都10R 2.ロードアルペジオ
12位 東京11R 4.レイデオロ
13位 東京10R 2.レッドオルガ
【以上すべての馬を買うと108点買い】

14位 京都11R 9.トリコロールブルー
15位 新潟11R 14.ナインテイルズ
16位 京都10R 10.モズアトラクション
17位 東京11R 10.キセキ
18位 東京10R 6.バティスティーニ
19位 京都11R 10.エアウィンザー
20位 京都11R 2.グリュイエール
21位 新潟11R 12.ブラヴィッシモ
【以上すべての馬を買うと1080点買い】

22位 新潟11R 9.レッドラウダ
23位 京都10R 6.テイエムジョウネツ
24位 東京11R 11.ミッキーロケット
25位 東京11R 7.アルアイン
26位 東京10R 7.キャプテンペリー
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 5レース目の天皇賞(秋)(東京11R)は若い馬を重視したい一戦。「馬齢が6歳以上だった馬」は2012年以降[0-0-1-39]と勝ち切れていません。また「“前年か同年、かつJRA、かつGIのレース”において連対経験のない馬」は2012年以降[2-1-0-60]、「前走の条件が“国内のレース”、かつ前走の4コーナー通過順が8番手以下だった馬」は2012年以降[1-1-0-37]。2017年以降のビッグレースで優勝争いに絡んでいない馬や、前走で控える競馬をした馬は過信禁物です。注目はやはりスワーヴリチャード。休養明けを苦にするタイプではありませんし、少頭数もプラスに働くと思います。

 4レース目のカシオペアS(京都11R)は実績馬が強いレース。2013年以降の連対馬10頭は、いずれも「“中央場所、かつ2000m以下、かつ重賞のレース”において連対経験のある馬」でした。さらに「出走数が28戦以上だった馬」は2013年以降[0-0-2-23]、「前走の4コーナー通過順が5番手以内だった馬」は2013年以降[1-1-0-21]といまひとつ。今年のメンバー構成なら、重賞ウイナーのキョウヘイ、ダッシングブレイズ、ブレスジャーニーあたりを高く評価すべきでしょう。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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