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この年末年始はばんえい競馬の売り上げが絶好調

  • 2021年01月09日(土) 12時00分

年頭恒例のダービー馬予想!!


 いろいろなことを考えると、めでたいかどうかよく分かりませんが、ひとまず今年最初のコラム更新なので、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 さて、この年末年始、ばんえい競馬の馬券がよく売れました。中でも12月29日の売上は6億9728万3400円に達し、なんと1979年10月21日(私の19歳の誕生日。関係ないか)以来41年ぶりに、1日あたりの最高発売額記録を塗り替えました!

 ちなみに、12月26-30日と1月2-6日の計10日間の売上は46億8400万円あまり。これは、ここ数年で最も馬券が売れなかった2011年度の開催約70日分に相当します。昨年度で計算すると約22日分の売上額。それを10日間で計上したのですから、ちょっと驚異的です。

 ただし、1年前の同じ10日間に比べると55%の増。去年4月から11月までの売上が前年同期比48%増なので、そのくらい売れてもおかしくなかったのかなぁ、と思います。

 とはいえ、絶望的に馬券が売れなかった時期を見てきた者にとっては夢のような話。みなさんにばんえい競馬を知っていただけたおかげです。これからも引き続きよろしくお願いいたします。

 さてさて、話変わって、今年のダービー勝ち馬予想を書きます。これも、ここ数年、年頭の恒例ネタになっていますので(笑)。

 ダノンザキッドが無敗で東スポ杯とホープフルSを制し、去年のコントレイルと同じ道を歩んでいます。となると、同馬を今年のダービーの大本命とするのが順当でしょう。同じことが2年続けて起きるとは思えないのですが、絶対起きないとは断言できませんよね?

 でもそれで済ませたら、何のひねりもない話になっちゃいます。そこで、改めて2001年以降のダービー馬について調べてみました。

 すると、2014年までと15年以降とで、明らかな違いがあるように思えてきました。2014年のダービー馬までは、デビュー戦の内容にかなりバラツキがありましたが、15年以降は芝1800または2000メートルの新馬戦で2着以内に入らないとダメ、となっているのです。

 しかも、2016-20年のダービー馬はすべて新馬勝ちした馬。02年のタニノギムレット(ダート1000メートルの新馬戦で2着)とか、ディープスカイ(芝1400メートルの新馬戦4着)、14年ワンアンドオンリー(芝1800メートル新馬戦12着)というような馬がダービー馬となるのは極めて難しくなったと考えられます。

 では、ダノンザキッド以外のダービー馬候補探しをしましょう。2歳時に函館、福島、中山を除く芝1800または2000メートルで行われた新馬戦に勝って、重賞未経験の馬。それが、共同通信杯以外の年明け初戦を勝てば、16年のマカヒキや19年のロジャーバローズのようになれるかもしれません。

 当然ながら明け3歳の重賞、特別は要注目。ひとまずここでは、ディープモンスターとヴァリアメンテを挙げておくことにします。

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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