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新潟2歳Sは前走の内容を素直に評価したい

  • 2021年08月28日(土) 19時00分
 前回8月22日のWIN5は1248万7510円の高額配当決着。5レース目の札幌記念(札幌11R)こそ単勝オッズ3.8倍(2番人気)のソダシが制したものの、残る4レースを勝ったのはいずれも単勝5番人気以下の馬でした。

 一千万円を超える配当が飛び出したのは今年の6月20日(2123万5050円)以来。「久しぶりに荒れたな」と感じた方も少なくないでしょう。

 もっとも、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約2242万円。実際の配当はその半分程度だったということになります。見事に的中させた42票の持ち主は、発表された払戻金額を見て喜びが半減してしまったかもしれません。WIN5で数千万円や“億クラス”の配当を狙うなら、豊富な資金だけでなく、配当のブレに動じないメンタルも用意しておいた方が良さそうです。

 明日8月29日のWIN5は総出走頭数が70頭、総組み合わせ数が48万3840通り(土曜12時現在)。出走頭数の差が大きく、戦略性を問われそうなレース構成となりました。

【2021年08月29日発売分の1点予想】

札幌10R 7.ショウリノカンパイ
新潟10R 13.カイザーミノル
小倉11R 1.スーパーフェザー
札幌11R 11.ミッキーブリランテ
新潟11R 8.アライバル

【1レース目 苫小牧特別(札幌10R)】

 今年の2回札幌ダ1700m、かつ3歳以上のレース(8月28日終了時点)は、前走で積極的な競馬をしていた馬が不振。「前走の4コーナー通過順が1番手だった馬」は[0-0-0-13]と上位に食い込めていません。

 エマージングロールは前走が完勝でしたし、無理に嫌う必要はないと思いますが、波乱の目もあると見るべきでしょう。

 逆転候補はブルーバード・ショウリノカンパイ・ブラックトマホーク・グリニッジシチー・クリノドラゴンあたり。コース替わりがプラスに働きそうなショウリノカンパイは特に有力だと思います。

【2レース目 朱鷺S(新潟10R)】

 近年は圧倒的に外枠有利。「枠番が1〜4枠の馬」は2017年以降[0-0-2-25]ですから、ガゼボらは扱いに注意したいところです。

 さらに「“同年、かつJRA、かつ1200m超、かつオープンクラスのレース”において10着以内となった経験のない馬」は2017年以降[0-0-0-23]と苦戦していました。

 これらの傾向から強調できるのはダディーズビビッド・カイザーミノル・ビッククインバイオ・ミラアイトーン・ヴェスターヴァルトあたり。ここ2戦が好内容だったカイザーミノルは素直に押さえておくべきでしょう。

【3レース目 小倉日経OP(小倉11R)】

 生産者別成績に特徴がある一戦。「生産者がノーザンファームの馬」は2017年以降[3-2-3-5]と安定しています。注目はやはりスーパーフェザー。特に不安要素が見当たりません。

 なお「生産者がノーザンファーム以外、かつ前走の4コーナー通過順が5番手以内だった馬」は2017年以降[0-0-0-15]。対抗格としては、前走で積極的な競馬をしていたミスニューヨーク・ダブルシャープ・ワイプティアーズらよりも、プリンスリターン・ドリームソルジャーあたりの方が魅力的です。

【4レース目 キーンランドC(札幌11R)】

 中央場所のレースを主戦場としてきた実績馬が優勢。「“前年以降、かつ中央場所、かつオープンクラスのレース”において3着以内となった経験のない馬」は2016年以降[0-0-0-22]なので、レイハリアらは過信禁物と見るべきでしょう。

 また「前走の条件が“国内のレース”、かつ前走の4コーナー通過順が11番手以下だった馬」は2016年以降[0-0-0-13]、「枠番が1〜5枠の馬」は2016年以降[0-3-2-40]と、それぞれ勝ち切れていませんでした。メイケイエール・カツジ・エイティーンガールあたりも、あまり信頼し過ぎない方が良いと思います。

 ダイアトニックが長期休養明けということを考えると、やはり中心視したいのはミッキーブリランテ。このレースが合っていそうなタイプです。

【5レース目 新潟2歳S(新潟11R)】

 臨戦過程が明暗を分けそう。「前走の出走頭数が10頭以下だった馬」は2011年以降[1-0-1-28]とあまり上位に食い込めていません。セリフォス・スタニングローズなど、少頭数のレースを経由してきた馬は評価を下げるべきでしょう。

 あとは末脚や馬格も見逃せないポイント。「前走の上がり3ハロンタイム順位が3位以下だった馬」は2011年以降[0-0-0-46]、「前走の馬体重が440kg未満だった馬」は2011年以降[0-0-1-38]と、それぞれ期待を裏切りがちでした。クレイドルらも割り引きが必要です。

 狙ってみたいのはオタルエバー・クラウンドマジック・アライバルの3頭。一頭勝負は難しいかもしれませんが、無理に手を広げる必要はないと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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