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菊花賞は皐月賞以降の実績に注目したい

  • 2021年10月23日(土) 19時00分
 前回10月17日のWIN5は148万8040円の配当で決着。1〜2レース目を単勝1番人気馬が制したうえ、3〜5レース目を勝ったのも単勝オッズ10倍前後の馬でしたが、単勝2〜3番人気の支持を集めた10頭がすべて2着以下に敗れたこともあり、やや高めの払戻金額となりました。なお、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約117万円。的中させた方にとっては妙味ある配当だったと言って良いでしょう。

 レースによって大きく事情は異なるものの、やはり単勝人気順で4番手以下にとどまっている馬は、WIN5上の支持率が単勝支持率よりも低くなりがち。WIN5は一回あたり数千円やそれ以下の資金で楽しんでいる方も多く、そういう方はひとつのレースで4頭も5頭も押さえるような買い方ができません。このような層にとって手が届きにくい存在である分、単勝4番人気以下の馬は妙味がアップするのです。たとえ的中確率を下げることになっても、単勝オッズ10倍前後、もしくはそれ以上の馬をできるだけ多く買い目に組み込んでいくのが、WIN5で儲けるためのセオリーと言えます。

 明日10月24日のWIN5は総出走頭数が66頭、総組み合わせ数が31万464通り(土曜12時現在)。総組み合わせ数は歴代8位タイだった前回10月17日(124万4160通り)の1/4弱にとどまりました。

【2021年10月24日発売分の1点予想】

東京10R 6.シュヴァリエローズ
阪神10R 12.ロードシャムロック
新潟11R 5.カセドラルベル
東京11R 3.ヴェルテックス
阪神11R 14.ステラヴェローチェ

【1レース目 甲斐路S(東京10R)】

 高齢馬は評価を下げた方が良さそう。東京芝1800mで施行されていた2019年以前を含め「馬齢が5歳以上の馬」は2017年以降[0-1-3-21]と勝ち切れていません。

 また「馬番が9〜18番の馬」も2017年以降[0-0-0-7]。サペラヴィ・バジオウらは扱いに注意すべきでしょう。

 ゼノヴァース・イロゴトシ・ニホンピロスクーロあたりも侮れませんが、注目はやはりシュヴァリエローズ。休養明け2戦目の今回は上積みがありそうです。

【2レース目 元町S(阪神10R)】

 今年の4回阪神芝1600〜1800m、かつ3歳以上のレース(10月23日終了時点)は、サンデーサイレンス系種牡馬の産駒が不振。「父にサンデーサイレンス系種牡馬を持つ馬」は[0-0-1-16]でした。エアファンディタらは過信禁物だと思います。

 チャンスがありそうなのはリッケンバッカー・ヴァトレニ・ノルカソルカ・ロードシャムロック・ワールドバローズあたり。コース替わりがプラスに働きそうなロードシャムロックは特に高く評価すべきでしょう。

【3レース目 新潟牝馬S(新潟11R)】

 初めて施行された2020年の新潟牝馬Sで1〜3着となった3頭は、いずれも「生産者がノーザンファーム」かつ「前走の馬体重が470kg以上」。どちらにも該当していないフィオリキアリ・マリアエレーナ・ムジカはあまり強調できません。

 ソフトフルートやエアジーンも押さえておくに越したことはありませんが、積極的に狙ってみたいのはカセドラルベル。このレースが合っていそうなタイプです。

【4レース目 ブラジルC(東京11R)】

 ノーザンファーム生産馬や前走との間隔が比較的短い馬に注目したい一戦。「生産者がノーザンファーム以外、かつ前走との間隔が中6週以上の馬」は2017年以降[0-0-0-18]と苦戦していました。ヒロイックテイル・スウィープザボード・グレートタイムらは評価を下げるべきだと思います。

 ちなみに「前走の4コーナー通過順が10番手以下、かつ前走のレースがシリウスS以外だった馬」も2017年以降[0-0-0-14]なので、上位に食い込む可能性は低いと見るべきでしょう。

 面白そうなのはヴェルテックス・ゲンパチルシファー・ハヤヤッコあたり。ノーザンファーム生産馬でコース適性も高いヴェルテックスは特に楽しみです。

【5レース目 菊花賞(阪神11R)】

 皐月賞以降の実績がポイント。「“同年4月以降、かつJRA、かつGI・GIIのレース”において“着順が4着以内、かつ4コーナー通過順が10番手以内”となった経験のない馬」は2013年以降[1-1-2-73]とあまり信頼できません。今年はアサマノイタズラ・ヴァイスメテオールらがこの条件に引っ掛かっています。

 さらに「前走の着順が4着以下だった馬」は2013年以降[0-1-1-63]、「出走数が9戦以上の馬」は2013年以降[0-2-0-49]と、それぞれ期待を裏切りがちでした。前哨戦で大敗を喫したタイトルホルダー、キャリアが豊富過ぎるレッドジェネシスあたりも過信禁物と見るべきでしょう。

 オーソクレースも有力だと思いますが、中心視したいのはステラヴェローチェ。このメンバー構成なら実績上位です。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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