サンライズラッシュ(牡 栗東・音無秀孝 父ワイルドラッシュ、母ヤングエブロス)
　母ヤングエブロスは現役時代に根岸S(GIII)を勝ったダートの短距離馬で、繁殖牝馬としてもダートOP馬トシザヘネシー(父ヘネシー)を産んでいる。本馬はその半弟。父ワイルドラッシュは今年の新種牡馬。芝よりもダートを得意とし、アメリカで繋養されていた時代にパーソナルラッシュ(04年ダービーグランプリ-交流GI)を送り出している。ダート向きのマイラー。

シゲルアスピレ(牝 栗東・田中章博 父サクラローレル、母エルカーサリバー)
　母エルカーサリバーは日経新春杯(GII)、ローズS(GII)など4つの重賞を制した名牝。いかにもRibot系らしい底力を武器に、牡馬を相手にしても引けを取らない活躍ぶりを見せた。ただ、繁殖牝馬としては少々期待はずれで、これまでにJRAでデビューした3頭の戦績を合計すると[0-0-0-23](JRA所属時の成績)。ややスピード感に欠けるところがある。本馬の父はサクラローレルなので、芝向きのスピードや瞬発力は期待できない。ダート1800mに向いたタイプだろう。

シャドウシルエット(牝 栗東・角居勝彦 父シンボリクリスエス、母ユーワジョイナー)
　半兄アルアラン(父アルカング)はダートの長距離で特に強く、2300mのブリーダーズゴールドC(交流GII)を9馬身差、2500mのオグリキャップ記念(交流GII)を3馬身差で逃げ切った。この兄弟は、パーフェクトジョイ(4勝)、マンハッタン(3勝)、アイアイボタン(2勝)、オリオンスターズ(1勝)とコンスタントに活躍しているので、本馬も確実に走ってきそう。芝の長距離タイプか、あるいはダート1800m向きだろう。

ストレートライン(牝 美浦・堀宣行 父アッミラーレ、母ホクトペンダント)
　母ホクトペンダントは報知杯4歳牝馬特別(GII)で2着のあと、桜花賞(GI)で5着に食い込んだ活躍馬。2代母ホクトビーナスは2戦2勝で臨んだ桜花賞(GI)でアタマ差2着の名牝。本馬の半姉には函館スプリントS(GIII)を勝ったビーナスライン(父フジキセキ)がいる。牝系の質は申し分ない。父アッミラーレはサンデーサイレンス産駒ながらダートで活躍し、エルムS(GIII)と根岸S(GIII)でともに4着となった。本馬もどちらかといえばダート向きだろう。父母ともにデビュー戦を快勝しているので仕上がりは早そうだ。

タイキティファニー(牝 美浦・勢司和浩 父サクラバクシンオー、母オーピーキャット)
　半兄ブラックタキシード(父サンデーサイレンス)はセントライト記念(GII)の勝ち馬で、ダービー5着馬。この兄弟にはほとんどサンデー系が付けられてきたが、本馬はサクラバクシンオー産駒なのでそれらとは違ったタイプに出そうだ。母系にStorm Birdを持つサクラバクシンオー産駒はまずまず成功しており、シャドウストライプ(バイオレットS-OP)、オメガエクスプレス(橘S-OP)、ホーマンテキーラ(05年セントウルS-GIII・2着)などが出ている。芝・ダート兼用の短距離タイプ。

ファレラート(牡 美浦・加藤征弘 父ファルブラヴ、母ハッピートレイルズ)
　半姉にシンコウラブリイ(93年マイルCS-GI)、ハッピーパス(03年京都牝馬S-GIII)、半兄にタイキマーシャル(97年エプソムC-GIII)がいる良血。父ファルブラヴは今年の新種牡馬で、ビーチアイドル(フェニックス賞-OP)とラルケット(サフラン賞-500万下)を筆頭に、9頭の産駒が11勝を挙げている。どちらかというと母系の特徴を受けやすいタイプなので、芝向きのマイラーに出そう。

アサクサダンディ(牡 美浦・戸田博文 父フジキセキ、母ヘルスウォール)
　母ヘルスウォールはエリシオが送り出した牝馬の代表産駒で、現役時代にチューリップ賞(GIII)を勝ち、桜花賞(GI)でも5着となった。その半姉にはサラトガビューティ(97年デイリー杯3歳S-GII・2着、97年函館3歳S-GIII・2着)がいる。牝系の質も上々だ。本馬の父はフジキセキ。1600〜2000mあたりを得意とする芝馬だろう。仕上がりは早い。

ウインフェイブル(牡 美浦・鈴木伸尋 父グラスワンダー、母ワンスウエド)
　半兄テイエムオペラオーは現役時代にGIを7勝し、年度代表馬だけでなく顕彰馬にも選ばれた稀代の名馬。本馬はその半弟にあたる。テイエムオペラオーの兄弟はチャンネルフォー(92年CBC賞-GII・2着、92年阪急杯-GIII・3着)を始め手堅く走るものが多い。本馬はグラスワンダーが父。配合は悪くないのでおもしろい。芝向きの中距離タイプ。

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