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タキオン産駒スズカロックに大物の相

  • 2008年05月06日(火) 23時46分
「2歳」

 ウインスカイハイ(牡 栗東・山内研二 父マンハッタンカフェ、母デック)
 父マンハッタンカフェ、母の父Go for Ginはいずれも晩成型のスタミナタイプなので、全兄マンハッタンスカイは初勝利を挙げるまでに11戦を要した。しかし、いったん軌道に乗ると順調に力をつけ、4歳春に芝3400mのダイヤモンドS(GIII)で5着に入った。本馬もこれに似たタイプだろう。POG向きとはいえない血統だが、山内研二厩舎だけに案外早く仕上がるかもしれない。

 シゲルアサヒダケ(牝 栗東・服部利之 父ネオユニヴァース、母セカンドチャンス)
 父は今年から産駒がデビューするネオユニヴァース。現役時代に皐月賞(GI)とダービー(GI)を連勝した名馬で、産駒の動きが柔らかく馬産地での評判も上々だ。半姉レッドアゲート(父マンハッタンカフェ)はフローラS(GII)の優勝馬。フランス血統の緻密なクロスもあり配合構成もまずまず。期待できそうだ。

 スズカコンバット(牡 栗東・橋田満 父クロフネ、母コジーンスズカ)
 母コジーンスズカは現役時代25戦1勝という成績だったが、Graustark、フォーティナイナー、Cozzeneと、代々掛けてきた種牡馬は優れている。血統的なポテンシャルは高い。クロフネを父に持つ本馬は、おそらくダートの中距離で活躍するだろう。母の父がCozzeneなので、ローカルの平坦コースであれば芝でも大丈夫だろう。

 スズカスコーピオン(牡 栗東・橋田満 父シンボリクリスエス、母スプリングマンボ)
 半兄にスズカマンボ(05年天皇賞・春-GI、04年朝日チャンレンジC-GIII)がいる。全姉スズカエルマンボは現在のところ未勝利だが、重厚なステイヤー血統なのでコンスタントさに欠けるのは致し方ない。Hail Proudly≒Key to the Mint 4×4という近似血脈のクロスは底力満点。馬のデキさえよければ中長距離路線で大成できるだろう。

 スズカロック(牡 美浦・伊藤圭三 父アグネスタキオン、母ローレルマンボ)
 母ローレルマンボは未勝利馬だが、その半弟に天皇賞・春(GI)を勝ったスズカマンボがいる。アグネスタキオン産駒は母系にしっかりとしたスタミナ血脈が入ると大物感が加わり、上級クラスまで出世する傾向が見られる。本馬は母の父がサクラローレル(96年天皇賞・春-GI、96年有馬記念-GI)、2代母の父がKingmamboなのでその条件に当てはまる。芝・ダート兼用の中距離タイプで大物感がある。

 トーワエッセンス(牡 栗東・橋田満 父アドマイヤコジーン、母トーワトレジャー)
 母トーワトレジャーは新潟記念(GIII)を勝ち、秋華賞(GI)、ローズS(GII)、函館記念(GIII)でも3着となった活躍馬。平坦コースに強いタイプだった。ラスカルスズカを父に持つ初子は競走馬になれなかったので、本馬が競馬場でデビューする初めての産駒ということになる。父がアドマイヤコジーンなので、仕上がりが早く、母と同じく平坦コースを得意とするだろう。夏のローカルが稼ぎどころ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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