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Dメジャー、Dスカーレットの姪ダイワバーガンディ

  • 2008年05月27日(火) 23時56分
エーシンカハナモク(牡 栗東・野中賢二 父キングカメハメハ、母マヤノメイビー)
 母マヤノメイビーは桜花賞(GI)2着、阪神3歳牝馬S(GI)3着などの成績がある。産駒は確実に勝ち上がっているものの、まだこれといった大物は出ていない。本馬の父はキングカメハメハ。現役時代にダービーを制覇した大物で、初年度産駒である今年の2歳世代には200頭近い産駒がいる。繁殖牝馬も良血ぞろいなので、クラシック戦線に乗ってくる産駒も出てくるはずだ。本馬はMr.Prospector 3×3という大胆なインブリードを持っている。スピードがあり仕上がりも早いのでPOG向きだろう。

ジェットスパークル(牝 美浦・加藤征弘 父シンボリクリスエス、母ファイナルデスティネーション)
 母ファイナルデスティネーションはニュージーランド1000ギニー(G1)など同国でG1を2勝した名牝。その父O'Reillyはラストタイクーン産駒で、ニュージーランド年度代表馬に輝いた快速馬。これにGone Westを交配して半兄のダノンムロー(07年ファルコンS-GIII・4着)が生まれ、シンボリクリスエスとの交配で本馬が誕生した。兄と違って距離面の融通性があり、2000mあたりまでなら問題ない。配合も良好で期待できる。

ダイワバーガンディ(牝 美浦・上原博之 父ブライアンズタイム、母ダイワルージュ)
 母ダイワルージュはダイワメジャー(GI・5勝)の全姉、ダイワスカーレット(GI・3勝)の半姉にあたる良血で、現役時代は新潟3歳S(GIII)を勝ち、阪神3歳牝馬S(GI)で2着、桜花賞(GI)で3着などの成績がある。超良血だけに繁殖牝馬としても優れた成績を残しそうだ。本馬はその初仔。「ブライアンズタイム×サンデーサイレンス」という組み合わせはイマイチ成功していないのが気がかりだが、血統背景がズバ抜けているので杞憂に終わりそうだ。仕上がりも早いはず。

テイエムリュウジン(牡 栗東・五十嵐忠男 父キングヘイロー、母セレサス)
 母セレサスは1勝馬。その半兄にダート戦線で活躍したディーエスサンダー(03年マーキュリーC-交流GIII)がいる。キングヘイロー産駒の一流馬は母系にLa Troienne牝系を豊富に抱えていることが多いが、本馬の配合もそのパターンに沿っている。母系の奥に底力に秀でたGraustarkが入るのも好ましい。芝・ダート兼用のマイラーだろう。

ロジユニヴァース(牡 美浦・萩原清 父ネオユニヴァース、母アコースティクス)
 父ネオユニヴァースは現役時代に皐月賞とダービーの二冠を制した。実績の割に競走馬としての評価は高いものではなかったが、産駒のデキがいいため馬産地では人気があり、ファーストクロップの2歳世代は粒揃いという評判だ。本馬の母アコースティクスは「Cape Cross×Machiavellian」というスピード配合で、母の半妹にモンローブロンド(04年ファンタジーS-GIII・2着)、同半弟にノットアローン(08年若葉S-OP)がいる。父はスピード面にやや懸念があるので、スピード豊かなこの母系は好感が持てる。芝1600〜2000mあたりがよさそう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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