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ステイゴールドの単勝勝負に魅力

  • 2001年10月23日(火) 00時00分
 天皇賞秋、単勝人気はどのようになるのだろうか。

 これまでの常識で言うなら、1番人気テイエムオペラオー、2番人気メイショウドトウ、3番人気ステイゴールドという順番であろう。しかし、京都大賞典では事実上ステイゴールドが勝った競馬。しかも今回は武豊人気が加わる。メイショウドトウは安定味こそ一番だが、ぶっつけというマイナス材料がある。

 それでも前述した通りの人気順で、しかもテイエムオペラオー2.2倍、メイショウドトウ2.9倍、ステイゴールド5倍といったオッズになるならば、私はステイゴールドの単勝にぶち込んでみようと思っている。

 というのも、今年のステイゴールドは既に以前のステイゴールドではないからだ。

 ドバイシーマクラシックのハナ差勝ちは、まさにゴール板の瞬間しか前に出ていない勝利ではあったが、なにしろ相手がファンタスティックライトで、しかも向こうの土俵での競馬である。

 宝塚記念は4着だったが、ドバイ帰りで大きく戦績を崩す馬が多い中で、この着順と着差は立派なものだ。さらに秋緒戦の京都大賞典では、ナリタトップロードの予想外の食い下がりが失格という事態につながったが、力量的にステイゴールドが優っているのは間違いないことだ。

 テイエムオペラオーはレースごとにエンジンの掛かりが遅くなっているし、メイショウドトウは競ってのアタマ勝負には強くない。ステイゴールドが前受けの競馬をすれば、まず勝てるのではないだろうか。そうでなくても、良馬場ならサンデーサイレンス産駒が強いコースでもある。

 唯一の心配は道中の位置取り。武豊が騎乗した3戦はいずれも後方待機しており、今回もそうだとするとたぶんメイショウを捕らえることはできない。クレバーな武豊騎手は分かっているとは思うのだが……。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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