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エレクトロキューショニストの半弟アムールマルルー

  • 2008年06月03日(火) 17時47分
 アムールマルルー(牡 美浦・藤沢和雄 父Montjeu、母Elbaaha)
 半兄Electrocutionist(父Red Ransom)は、英インターナショナルS(G1)、ミラノ大賞典(G1)などヨーロッパの芝で実績を挙げたあと、ダートのドバイワールドC(G1)も制した万能型の名馬。父がSadler's Wells系のMonjeuに替わった本馬は本格派のクラシックタイプ。どちらかといえば力のいる芝に向いており、日本の軽い芝への適性が鍵となる。素軽いスピードがあれば楽しみ。

 シェルシュミディ(牝 栗東・平田修 父フレンチデピュティ、母ユアライフスタイル)
 2代母マイライフスタイルは大種牡馬サンデーサイレンスの全妹という超良血で、フラワーC(GIII)5着という成績がある。母ユアライフスタイルは父がティンバーカントリーなのでダートを中心に走り3勝を挙げた。本馬はフレンチデピュティを父に持つ。母系にMr.ProspectorとHail to Reasonを併せ持つフレンチ産駒はコンスタントに走っており、ライラプスやアルーリングボイスといった重賞勝ち馬も出ている。ダート向きのマイラーだろう。

 フライトステージ(牝 美浦・国枝栄 父ネオユニヴァース、母フライングカラーズ)
 ガーネットS(GIII)4着のサイモンセッズ(父バブルガムフェロー)、スプリンターズS(GI)4着のマルカキセキ(父フジキセキ)の半妹。父は新種牡馬ネオユニヴァース。2代母オオミシャダイにはPalestine≒General Staff 3×3という近似血脈のクロスがある。本馬は父にPalestineが含まれているので、これを継続している。血脈のバランスもよく、なかなかの好配合。切れ味が備わっていればおもしろい。

 レッドオマージュ(牝 栗東・橋口弘次郎 父タイキシャトル、母ストームティグレス)
 半兄オースミダイドウ(父スペシャルウィーク)はデイリー杯2歳S(GII)を勝ち、朝日杯フューチュリティS(GI)でも3着と健闘した。「タイキシャトル×Storm Cat」という組み合わせはメイショウボーラー(05年フェブラリーS-GIなど重賞5勝)と同じ。仕上がりが早く芝・ダートどちらもこなせる。POG向きのスピード馬。

 ヴィーヴァサルーテ(牡 栗東・作田誠二 父スペシャルウィーク、母ファームキャット)
 兄姉に大物はいないが、条件級で堅実に走る産駒がコンスタントに出ている。母系にStorm Birdを持つスペシャルウィーク産駒は、オースミダイドウ(06年デイリー杯2歳S-GII)、ダイレクトキャッチ(07年共同通信杯-GIII・2着)、ダンツクインビー(05年桜花賞-GI・5着)、マルカハンニバル(06年デイリー杯2歳S-GII・3着)などが出ておりなかなかの好成績。馬のデキがよければ重賞クラスまで出世する可能性がある。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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