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地味ながら好配合で期待大マイネルクロッシュ

  • 2008年06月10日(火) 23時49分
キタノサング(牝 栗東・宮徹 父フジキセキ、母キタノオゴジョ)
 母系にPrincely Giftが入るフジキセキ産駒は成功しており、過去にダイタクリーヴァ(00年スプリングS-GIIなど重賞5勝)、ドリームパスポート(06年きさらぎ賞-GIII、06年神戸新聞杯-GII)、オースミコスモ(重賞3勝)、タマモホットプレイ(重賞2勝)など多数の重賞勝ち馬が出ている。本馬はこのパターン。4分の3兄にビッグサンデー(97年スプリングS-GIIなど重賞3勝)がいる良血で、芝向きのマイラーとして大成しそう。

サトノエンペラー(牡 美浦・藤沢和雄 父シンボリクリスエス、母スーア)
 全姉に桜花賞3着馬ソーマジックがいる。父シンボリクリスエスは晩成型の中長距離タイプで、スピード面に課題があるため、3歳春までに活躍している産駒の多くは母系にスピード血脈を配している。母の父Fairy KingはSadler's Wellsの全弟ながらマイル戦に強く、2代母Bold Starletは伝統的なイギリスのスプリント血統で構成されている。配合のバランスが優れており、馬のデキが良ければ姉同様の活躍が期待できる。

サマーラグーン(牝 栗東・飯田雄三 父ボストンハーバー、母ベラミロード)
 母ベラミロードは宇都宮競馬が生んだ歴史的名牝。地元で北関東ダービーなど数々の重賞を制覇したほか、南関東に遠征して東京盃(GII)、TCK女王盃(GIII)を快勝、中央でもユニコーンS(GIII)2着、根岸S(GIII)4着などの成績を残した。血統も素晴らしく、その母ベラミスキー、半兄イヴニングスキー、半弟ベラミチケット、同ブリッジクリアーも宇都宮の主要重賞を勝っている。本馬の父はダート短距離に強いボストンハーバー。配合は良好で仕上がりも早く、ダート戦でかなり活躍できそう。

ダンツフロント(牡 栗東・中村均 父タイキシャトル、母レッドレス)
 半姉シャイナムスメ(父ブライアンズタイム)は芝短距離を得意とする準OP馬。母レッドレスの兄弟には英G2の勝ち馬Splendent、伊G3の勝ち馬Aim for the Topがいる。「タイキシャトル×Storm Cat」の組み合わせからはメイショウボーラー(05年フェブラリーS-GIを含めて重賞5勝)が出ている。2歳ローカル戦からガンガン走るスピードタイプで、POG向きだろう。

ブラストヘッド(牡 美浦・萩原清 父トワイニング、母ディアボレッサ)
 「トワイニング×サンデーサイレンス」の組み合わせは昨年ブレイク。フサイチアソート(07年東京スポーツ杯2歳S-GIII)、ドリームガードナー(08年シンザン記念-GIII・2着)と2頭の重賞連対馬が生まれた。連対率は37.0%(芝では50%)と優秀。本馬はこの組み合わせ。仕上がりが早く芝適性も十分で、マイル向きの切れ味が感じられる。

マイネルクロッシュ(牡 美浦・高橋裕 父アグネスデジタル、母マイネポリーヌ)
 母マイネポリーヌは未勝利馬だが、その半姉マイネミモーゼはフローラS(GII)2着、オークス(GI)4着などの成績がある。母系にNijinskyを持つアグネスデジタル産駒は走っており、本馬は母のマルゼンスキー3×2というクロスを通じてNijinskyを2本引いている。母マイネポリーヌはキャンペンガール≒マイネミレー2×1と表現できる近似血脈のクロスを持っており注目したい。地味ながら血脈と配合の質は高いので、脚部不安が出なければおもしろい。仕上がりも早いだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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