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ハンデ戦は敢えて重ハンデ馬から

  • 2001年10月30日(火) 00時00分
 今週はG1の間のひとやすみで、東京メインはアルゼンチン共和国杯ということになる。
 1年に2度しか使わない芝2500mコース、さらにハンデ戦ということもあって荒れ気味傾向のこのレース。グラスワンダーのように若い実力馬が飛ぶことがある一方で、エルウェーウィンやヤマニングローバルのように「元・実力馬」の復活劇の舞台となることがあるという具合で、なかなか予想も立てづらい。

 そこで今回は、ひとつのファクターに集中してみようということで「斤量」について調べてみた。
 意外に思われるかもしれないが、ハンデ戦においては重い斤量の馬を買うのがセオリーである。よく日本のハンデキャッパーは優秀などと言って、ゴール前横一線になったレースが挙げられるが、あれはあくまで全てうまくいった場合の話。現実にはハンデキャッパーの裁量だけで全てを決められるわけではなく、競走成績に応じた「相場」というものが基本としてある。ハンデキャッパーが変えられるのはそこからプラマイ1キロ程度の範囲だろう。
 しかも、人間(騎手)というものの限界からハンデの下限は決まってくる。トップハンデも、最近はあまり酷量を課さないのが普通だ。そのため、どうしても馬の実力差を斤量差では補いきれなくなり、重ハンデ馬有利になってくるのだ。
 アルゼンチン共和国杯、および同じコースのハンデ戦目黒記念でもその傾向があり、連対率ベースでは斤量58キロ以上の馬がおすすめとなる。
 もうひとつ、馬体重とのバランスで言うと体重比11.6%以上の斤量を課せられている馬が良いようだ。微妙な馬については馬体重発表後、急いで計算しなくてはならなくなるが、参考にしてみていただきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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