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底力十分のマイラー、ダノンベルベール

  • 2008年06月24日(火) 23時46分
 サニージム(牡 美浦・中野隆良 父トワイニング、母ファインセイコー)
 母ファインセイコーは未勝利馬だが、共同通信杯(GIII)3着のセイコーアカデミーの全妹にあたる。「トワイニング×サンデーサイレンス」という組み合わせはフサイチアソート(07年東京スポーツ杯2歳S-GIII)、ドリームガードナー(08年シンザン記念-GIII・2着)と同じで、連対率35.7%(芝では50%)と大成功している。芝向きのマイラーで仕上がりは早い。

 ダノンベルベール(牝 美浦・国枝栄 父アグネスタキオン、母ミスベルベール)
 母ミスベルベールは現役時代フランスで走り、アスタルテ賞(G2)を勝ったほかジャックルマロワ賞(G1)でも4着と健闘した。アグネスタキオンはフランス系の血と相性がよく、本馬の母系にはリファール、ディクタスといった対アグネスタキオンですでに実績を残している血を抱えているので、配合的に見どころがある。芝向きのマイラーで底力も十分。仕上がりも早いだろう。

 パンドル(牝 栗東・白井寿昭 父タイキシャトル、母フラッシュストーム)
 母フラッシュストームはタバスコキャット(米二冠馬)の全妹にあたる良血。これまでに新馬戦を5馬身差で勝ったネゴシエーター(父サンデーサイレンス)を出している。本馬の父はタイキシャトル。「タイキシャトル×Storm Cat」の組み合わせからはメイショウボーラー(05年フェブラリーS-GI、03年デイリー杯2歳S-GII)、ツルマルオトメ(04年フェアリーS-GIII・5着)などが出ている。芝・ダート兼用のマイラー。2歳戦からガンガン走る。

 パーフェクトケン(牡 美浦・萱野浩二 父Tiznow、母Perfect Probe)
 11歳年上の半兄にトキオパーフェクト(98年クリスタルC-GIII、98年中日スポーツ賞4歳S-GIII)がいる。父TiznowはブリーダーズCクラシック(米GI)を連覇し、米年度代表馬に選出された名馬。種牡馬としてはDa'Tara(ベルモントS)、Folklore(ブリーダーズCジュヴェナイルフィリーズ)などを送り出している。ダート向きのパワータイプで、日本ではまだこれといった活躍馬は出ていない。本馬もおそらくダートに向いたタイプだろう。距離的には万能型だがマイル前後がベスト。

 リュシオル(牝 美浦・小島太 父クロフネ、母ホワットケイティーディド)
 全姉スリープレスナイトはCBC賞(GIII)の勝ち馬で、その母ホワットケイティーディドは女傑ヒシアマゾンの4分の3姉にあたる良血。父クロフネは良血の繁殖牝馬との交配で素直に結果を出すタイプなので悪くない。5頭の兄姉はすべて3勝以上を挙げ、デビュー戦でいずれも連対している。本馬もよほど馬が悪くなければ兄姉程度の活躍は望める。デビュー戦からキッチリ結果を出すだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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