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アッと驚く逃走劇の可能性は!? サイモンラムセスと挑む宝塚記念

  • 2018年06月19日(火) 18時00分

今週宝塚記念に出走するサイモンラムセスについてお聞きしました


小牧騎手とのコンビで1000万、グリーンSと2連勝。今週は8歳馬にしてオープン入りをはたしたサイモンラムセスと宝塚記念に挑みます。逃げに転じて3戦、一戦ごとに速さを増しているという恐るべき8歳馬。ここまでの過程を振り返りながら、アッと驚く逃走劇の可能性に迫ります!
(取材・文:不破由妃子)



馬が若いから、実は最近まで8歳馬だって知らなかった(苦笑)


──今週はいよいよ宝塚記念です。パートナーのサイモンラムセスは、58戦目にしてオープン入り。すごい8歳馬ですよね。

小牧 走るね。あのね、馬が本当に若いんです。実は最近まで8歳馬って知らなかったくらい(苦笑)。それくらい年齢を感じさせない。ヒットザターゲットにしてもダコールにしても、なんか僕が乗る馬はそういう馬が多いね。年齢がいってから乗せてもらって、また走り出すみたいな。なんでやろうね(笑)。

──小牧さんの技術の何かが、高齢馬の新しいスイッチを押すんですよ、きっと。

小牧 そうだといいね。サイモンラムセスに関しては、ご存じの通り、逃げで馬が変わった。

──この前のグリーンSで4回目の騎乗でしたが、初めて騎乗された睦月賞(1月21日・京都芝2400m・1000万下・11番人気4着)は中団からの競馬で、「4コーナーで勝てそうな手応えだったのに、抜け出そうとしたら止まった」とおっしゃっていて。

小牧 そうそう。だから4着ばかりだったでしょう。そのレースのあと、スタッフさんも「いつもやねん」て苦笑いしとったからね。ちょっとズルいところがあるのかもしれん。

──二度目の騎乗となった琵琶湖特別(2月10日・京都芝2400m・1000万下・11番人気4着)が、この馬にとって初めての逃げ。逃げてみようというのは、厩舎サイドと話し合って決めたんですか?

小牧 いや、行く馬がいないから、一度行ってみるかと僕が勝手に。そのときは直線半ばで捕まってしまったんやけど、その次のレースですわ(5月27日・京都芝2000m・1000万下・7番人気1着)。今度は2000mやし、ハナに行くのは厳しいやろうなと思ってたんやけど、馬が自分から行ったもんね。速くてビックリした。前走で一度行かせただけで、こんなに変わるんやなと思いながら乗ってたわ。

──そのレースは、1000m通過地点で後ろが迫ってきて、そこからもう一度突き放しての逃げ切り勝ち。「1000万を勝ったときは、小牧騎手が魔法を使ったように見えました」というメッセージがきていました。

小牧 いやいや、あのときは馬が止めようとしているように感じたから、肩ムチを入れてずっと怒らせながら走ってたんですわ。

──なるほど。走るのを止めようとしたところでラップが落ちて、後続に追いつかれたわけですね。

小牧 そうそう。で、気合いを入れたらまた行き出して。けっこう行きっぱなしみたいな感じやったけど、この馬はずっとハミを噛ましていたほうがいいなと思ってね。ずっと気合いを入れ通しだったから、人間側はしんどかったんやけど、この前のグリーンS(6月3日・阪神芝2400m・1600万下・4番人気1着)はまったくそんなことなくて。楽勝でした。

──連闘と聞いたときはどう思いました?

小牧 せっかく勝ったのにまた使うの? と思ったけど(笑)、実際疲れはまったく見せてなかったし、もともとそういう予定やったみたいよ。

──そうなんですね。そのグリーンSは、1000m通過が60秒1。距離を考えると、けっこういいペースでしたよね。

小牧 うん、けっこう行きました、馬が勝手にね。前回は2000mで気合いを入れ通しやったけど、今度は2400mやし、僕はもう何もせんとこうと思って乗ってた。そしたら止めようとするところも見せず、最後まで余裕やった。なんせスタートが速くなったね。もともと背中もいいんですわ、あの馬。

──なかなか勝てなかったときも、4コーナーまで勝ちを意識できる手応えで回ってきていたということは、それだけ能力があったということですよね。

小牧 そうやね。もともと力はあったと思う。

──それにしても、先頭に立ったら止めようとする馬が逃げで開花するなんて。

小牧 わからんもんやねぇ。

──厩舎の方もビックリされているのでは?

小牧 うん、驚いてる。馬主さん(澤田昭紀氏)にとっても、GI出走は二度目(2015年朝日杯フューチュリティS15着)みたいやからね。

──ペースに左右されるとはいえ、逃げ馬は意外性がありますからね。だから穴になりやすいわけで。宝塚記念も楽しみです。

小牧 いやぁ、準オープンを勝ったばかりでGIやからね。さすがに強気なことは言えんよ。ただ、馬は若いし、そこそこのペースで行っても頑張れることはわかっているからね。一発を狙って、思い切って行くだけや。

強気なことは言えないけど、一発を狙って思い切って行くだけや

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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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