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混戦模様も好走パターンはハッキリ!/菊花賞

  • 2018年10月17日(水) 18時00分

■菊花賞(G1・京都芝3000m外)フルゲート18頭/登録20頭


【特注データ】〜レースデータより〜



 菊花賞を予想する上できわめて有意なのが、前走での人気と着順である。菊花賞では、前走で「人気よりも上の着順」や「人気通りの着順」を残している馬が好成績で、3着以内馬のじつに80%以上を占めている。対照的に、前走で人気よりも下の着順だった馬は、勝率1.6%、連対率6.5%と低調な成績。つまり、エポカドーロやフィエールマンは意外に危なっかしい面があるのだ。

 前走が「人気よりも上の着順」だった馬は総じて好成績だが、なかでも目立つのが菊花賞で4〜6番人気や7〜9番人気となった場合。信頼度はもちろんのこと、回収率ベースの数値も猛烈に高く、文句なしに「買い」といえる内容だ。今年の登録馬でこの条件に合致しそうなのは、グレイル、グロンディオーズ、ジェネラーレウーノ、メイショウテッコンの4頭だろう。

 そして前走が「人気=着順」だった組だが、こちらは人気サイドで異様に強いのが特徴。菊花賞で3番人気以内に推された馬は、なんと勝率45.5%、連対率54.5%、複勝率63.6%と、じつに半数近くが1着にきている。今年の登録馬でこの条件に合致するのは、おそらくブラストワンピースだけ。前走が菊花賞トライアルではない点が少しマイナスだが、それでも「買い」であるのは間違いない。

【コース総論】京都芝3000m外 Aコース使用

※今回は「京都芝2200m外〜芝3200m外」の4コースを集計対象としています

・コースの要所!

★1番人気など人気馬の勝率が高いコース。狙ってオイシイのは4〜6番人気。
★ハッキリと内枠有利。馬番1〜6番というだけで「買い」といえるほど強い。
★末脚のキレが必要も、完全に先行勢優勢で後方からでは勝負にならない。





 京都芝3000m外は、菊花賞と万葉Sだけで使用されているコース。これでは分析に必要なデータ母数にまったく足りないので、今回は特別に京都芝2200m外〜芝3200m外の4コースを一緒くたにして集計している。コーナーを回る回数が違うなど、かなり乱雑な分析になってしまうのは承知の上。それでもなかなか面白い結果が出ているので、参考データとしては十分に活用できるはずだ。

 まずは人気別だが、目立っているのが人気サイドの勝率の高さだ。集計対象とした25レースのうち、16レースで3番人気以内が、22レースで6番人気以内馬が勝利している。勝率や単勝適正回収値も高く、極端な人気薄を1着で狙うのは推奨しかねるコース条件といえる。ただし、配当的に狙ってオイシイのは4〜6番人気で、こちらは複勝率30.7%、複勝回収値114という好内容。中穴から入る馬券はかなり狙い目である。

 次に枠番だが、結論からいえば驚いてしまうほどに内枠有利。平均人気に差があるとはいえ、信頼度や回収率ベースの数値にここまで大差が出るとはびっくりだ。中枠と外枠ではそれほど差がないことから、内枠に入った馬だけをプラスに評価すべき。内が有利な馬場バイアスにでもなると、手がつけられないほどの強さを見せると思われる。

 最後に脚質について。先週のアーモンドアイを見ると「内回りで追い込めるのだから外回りならばさらに!」などと勘違いしてしまいそうだが、アレはあくまで特殊な例。後方待機組がいかに期待薄かは、掲載したデータからも明らかである。末脚のキレは相応に要求されるが、好成績なのは間違いなく先行勢で、逃げた馬もけっこう残っている。差せなくはないが、差し脚質の人気馬を過剰に高く評価するのは禁物なコース条件だといえる。

【レース総論】菊花賞(G1) 過去10年

・レースの要所!

★1番人気は好成績も2〜3番人気はイマイチ。人気薄は7〜9番人気が絶好調。
★完全に西高東低のレース。枠番はコースデータ通りに内枠が圧倒的に強い。
★好位から速い上がりを使うのが好走パターン。前走上がり順位は必ず確認。
★トライアル3着以内からのローテが王道。日本人騎手へのスイッチは割引。








 レースの平均配当は、単勝776円、馬連5232円、3連複3万6687円。単勝平均は低いが、それ以外は平均的な水準だ。1番人気は[6-1-1-2]と過去10年で6勝をあげており、単勝適正回収値の高さや複勝回収値の高さも超優秀。対照的に2〜3番人気はイマイチな成績に終わっており、その扱いにはやや注意が必要だろう。

 昨年は10番人気が2着で13番人気が3着、一昨年は9番人気が2着で6番人気が3着と、1番人気が勝っても相手はかなり紛れる印象。人気別でも、7〜9番人気の複勝率が4〜6番人気のそれを上回るという逆転現象が起きている。ヒモには積極的に人気薄を組み込んでいくべきレースで、そうそう順当には決まらないと考えたほうがいい。

 次に枠番だが、こちらはコースデータと同様に内枠の強さが目立つ。内枠である馬番1〜6番は勝率、連対率、複勝率のいずれもぶっちぎりのトップで、回収率ベースの数値も単勝適正回収値149.9で枠番値もプラス0.5という超抜級の内容。中枠と外枠では外枠のほうが好成績だが、コースデータでそれほど差が出ていなかったのを考慮すると、実際は大きな差がないと捉えるべきだ。とにかく、内枠重視のスタンスでいきたい。

 脚質についても傾向はコースデータ同様で、先行勢が優勢で後方待機組はほぼ期待薄という結論に。上がり3F順位が最速〜2位の馬が好成績ではあるのだが、それでも後方からでは間に合わない。中団より前の位置でしっかり折り合い、最後の直線でキレ味鋭い末脚を繰り出せるような馬を狙いたい。

 ここで必ずチェックしておきたいのが、前走での「上がり3F順位」である。菊花賞での好走馬、とくに連対馬は前走でも速い上がりをマークしている場合がほとんど。前走での上がり3F順位が「2位以内」であるかどうかで、菊花賞での好走期待度はガラッと変わってくる。先行勢以外については、好走の必要条件といっても過言ではない。

 ローテ面はやはり、神戸新聞杯やセントライト記念といったトライアルで好走している組を重視したいところ。前走で1000万下を勝った組も多いが、こちらは「3着にはソコソコ来るが1〜2着にはめったに来ない」ので、過信は禁物といえる。ブラストワンピースのように古馬混合重賞からのローテは珍しいが、2016年には札幌記念からのローテで、レインボーラインが2着に好走。大きく割り引く必要はなさそうだ。

 あとは、関東馬が[0-0-1-44]とサッパリの成績に終わっていることや、外国人騎手にスイッチするケースを除き、鞍上の乗り替わりが大幅マイナスであること、好走馬がレースキャリア6〜9戦に集中していることなども、ぜひ押さえておきたいデータ。好走パターンがハッキリしているレースなので、取捨はそれほど難しくないはずである。

【馬場&血統総論】


・現在の馬場
 引き続きAコース。展開次第&能力次第のフラットな馬場となってきている。

・天候予測
 週末まで天候が大きく崩れる気配なし。良馬場前提の予想でオッケイ。

・注目血統
 ディープインパクト産駒◎、ルーラーシップ産駒○、ステイゴールド産駒▲

 やや差し優勢の状況が続いている京都芝コースだが、だからといって極端な差しバイアスではなく、展開や能力次第で先行勢でも十分に粘れる。先週の秋華賞で、逃げたミッキーチャームが最後まで粘り通せたのが、それを証明している。週末まで好天が続く見通しなので、道悪の巧拙を気にする必要はなし。これならば馬券も買いやすい。

 血統面は、ディープインパクト産駒など3種牡馬の産駒をプラス評価。注目は、ディープインパクト産駒と互角以上に張り合えているルーラーシップ産駒だ。高いコース適性を有しているのは間違いなく、今後さらに活躍馬が増えていきそう。鞍上モレイラ×父ルーラーシップと魅力タップリのグロンディオーズに、ここでの一発が期待できる……かもしれない。

★出走登録馬 総論×各論

 ダービー馬ワグネリアンの不在は残念も、それ以外のダービー上位馬はすべて出走。春からの勢力図に大きな変化はない印象だが、ラジオNIKKEI賞で驚異的な末脚を見せたフィエールマンや、1000万下どころか準オープンを勝って出走してきたグローリーヴェイズなど、未知の魅力を秘める馬も出走してきた。秋華賞のアーモンドアイのような絶対的存在は見当たらず、やや混戦模様の面白いレースとなりそうである。

 枠番の影響が大きなレースだけに最終結論とはいかないが、現時点でのトップ評価はエタリオウとなった。ジョッキー泣かせのクセ馬で、1勝馬であるのも割引材料ではあるが、それを補ってあまりある買い材料の多さ。2〜3番人気の信頼度が低いレースなので、いっそのこと1番人気になってもらいたい。プラス評価となった項目の多さはナンバーワンで、菊花賞馬にもっとも近い存在といえそうだ。

 二番手評価にメイショウテッコン。ラジオNIKKEI賞を制し、神戸新聞杯でも僅差の3着に粘るなど、充実ぶりが目立つ1頭である。前走での上がり3F順位が3位以下であるのは、逃げ脚質なのだから当然といえば当然。それ以外は、ほとんどのチェック項目でプラス評価を獲得している。また、先行勢に展開が向きそうなメンバー構成も大きなプラス。ここでも自分の競馬ができれば、勝ち負けになる可能性は十分ある。

 三番手評価にグレイル。春にもポテンシャルの高さを見せていた馬が、秋になってさらに成長した姿を見せた。前走のセントライト記念は後方から追い込んで3着だったが、スムーズであればもっと上の着順もありえた内容だった。血統や体型から距離延長はまったく問題ないだろうし、前走以上の結果があって不思議ではないはずだ。

 四番手評価にブラストワンピース。冒頭の「特注データ」該当馬で、しかも乗りに乗っているシルクレーシングの所有馬でもある。ダービーはもったいない内容で5着だったが、その能力の高さや末脚のキレ味は、古馬を相手に完勝した新潟記念で証明済み。ただし、関東馬であることや浅いレースキャリアといったマイナス材料もあるため、過信は禁物とみている。

 以下はエポカドーロ、アフリカンゴールド、ジェネラーレウーノ、グロンディオーズ、フィエールマン、グローリーヴェイズという評価の序列。あとは、菊花賞で猛烈に強い「内枠」を、どの馬が引き当てるか次第だ。人気上位馬の取捨選択が大事な一戦となりそうなので、ここはオッズはもちろんパドックや返し馬での動きなど、〆切直前までウンウン唸って考えぬきたい。


■総論×各論・先週の馬券回顧



京都11レース 秋華賞(G1)
1着 11アーモンドアイ
2着 13ミッキーチャーム
3着 02カンタービレ

さらば諭吉ッ(#^ω^)ビキビキ

あの位置を追走して直線に入るまで仕掛けを待てるのだから、ルメール騎手がいかに自信を持って乗っていたかというもの。フツーの馬だと絶対に届かないんだけどなあ、アレ。ぶっつけ本番で、あの走りができてしまうというのも驚異的。今週は「アーモンドアイからの相手探し」という点だけ合ってたな……。

※コース&血統データは2012年以降、レースデータは2008年以降が集計対象です。
※枠番値は、当該条件における「平均人気-平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!



【編集部からのお知らせ】

当コラムは次回から、更新曜日を水曜日18時から(該当レース前週の)日曜日18時に変更させていただくこととなりました。

10/17(水)は菊花賞の内容を、10/21(日)に天皇賞(秋)の内容をお届けいたします。

今後とも「重賞データ分析」をよろしくお願い申し上げます。

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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