重賞データ分析 〜総論×各論トライアングル/小林誠

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王者キタサンブラックで盤石!/宝塚記念

2017年06月21日(水)18時00分

注目数:32人

■宝塚記念(G1・阪神芝2200m内)フルゲート18頭/登録11頭


【特注データ】〜レースデータより〜




 宝塚記念のレースデータで「断然」目立っているのが、前走での上がり3F順位が「4〜5位」だった馬の好成績である。過去10年のトータル[7-4-0-19]で連対率36.7%、複勝回収率114%と超優秀な内容で、昨年8番人気1着のマリアライト、一昨年に10番人気で2着に激走したデニムアンドルビーなど、人気薄での好走例も非常に多い。

 対照的にイマイチなのが、前走で速い上がりを使っていた馬たち。前走での上がり3F順位が「3位以内」だった馬は、人気サイドではなかなか強いのだが、7番人気以下では[0-0-0-28]と全滅している。つまり、シュヴァルグランは「買い」だが、ミッキーロケットは「消し」だということだ。

 成績優秀である「前走上がり3F順位4〜5位」のなかでも、前走から距離短縮となる馬や、前走で3番人気以内に推されていた馬は、とくに好成績。ちなみに、今年の登録馬で前走での上がり3F順位が4〜5位であるのは、キタサンブラック、クラリティシチー、サトノクラウン、スピリッツミノルである。この4頭のうち、強調材料を持つのはキタサンブラックサトノクラウンのみ。今年の特注データ該当馬は、この2頭としたい。

【コース総論】阪神芝2200m内 Bコース使用

※今回は阪神芝2000〜2200mを集計対象としています

・コースの要所!

★人気サイドが強く3番人気以内の成績優秀。穴で狙うなら7〜9人気。
★外枠がやや不利な印象も、今年の宝塚記念では気にする必要なし。
★直線が短い内回りコース。人気も穴も、買うべきはやはり先行勢。






 阪神芝2200m内は、施行レース数がやや少ないコース。分析にはやや心許ないデータ母数となってしまうので、今回は同じ内回りである芝2000mを集計対象に含めている。やや正確性に欠けるデータになってしまうが、そのあたりはご了承いただきたい。

 とはいえ、今年の宝塚記念は登録段階で11頭と、少頭数での戦いとなるのが確実。枠番を気にする必要はそれほどないが、コース全体における傾向を把握しておいても、損はないはずである。

 まずは人気別だが、勝ち馬の60%以上を3番人気以内が占めているように、基本的には人気サイドが強いコース。1番人気の勝率も30.9%と高水準だ。対照的に成績が振るわないのが4〜6番人気の中穴ゾーンで、ここを狙うくらいならば、ターゲットをさらに人気薄へと寄せたほうが面白そう。人気馬からのヒモ荒れ狙いをオススメしたい。

 枠番に関しては「外枠がやや不利」という印象。信頼度に大きな差はないのだが、馬番13〜16番のみ枠番値がマイナス圏となっている。回収率は高いので割り引く必要はないかもしれないが、少なくともプラスではないはずだ。今年の宝塚記念については気にする必要ナシだが、今後のためにも頭に入れておきたい。

 脚質については、完全に前有利。それは、逃げた馬が[2-1-3-11]で複勝率35.3%と高信頼度であることからも見てとれる。中団から差すタイプならば、コーナーから動いていって、4コーナーでは前を射程圏内に捉えておく必要アリ。後方からの直線一気が、そうそう簡単に決まるようなコースではない。

【レース総論】宝塚記念(G1) 過去10年

・レースの要所!

★1番人気の信頼度は高いが2〜3着も多い。中穴の1着付けも面白いか。
★枠番は基本的に「不問」のレース。勝率は内よりも外のほうが高い。
★コースデータ以上に先行勢優勢も、最速上がり馬は連対率100%!
★前走で3着以内であるのが望ましい。あとは、牝馬の強さも目立つ。








 レースの平均配当は、単勝1246円、馬連4247円、3連複2万4862円と、平均値に近い水準。けっこう荒れているイメージがあったのだが、1番人気の複勝率80.0%、3着以内馬の過半数が3番人気以内と、人気サイドの信頼度はけっこう高い。ただし、5〜9番人気が5勝しているように、人気馬の取りこぼしも多いレースである。

 枠番別データでは、コレという傾向が見受けられない。外枠である馬番13〜18番の複勝率が低いが、勝率や単勝回収率はトップであるように、どの枠番も一長一短あるといった印象である。基本的には枠番不問で、あとは出走メンバーの組み合わせ次第、展開次第。今年も、気にかける必要はまったくないと思われる。

 ただし、脚質はかなり重視すべき。少頭数で行われることも多いとはいえ、4コーナーを6番手以内で回った馬が[8-7-6-53]と、馬券に絡んだ馬の3分の2以上を占めている。勝率も先行勢が抜けて高く、後方待機から直線一気の脚で差し切るのは、イメージ以上に難しいと考えるべき。これは、少頭数となる今年もとくに変わらないはずだ。

 ただし、最速の上がりが繰り出せそうな馬だけは「買い」で、こちらはなんと[6-4-0-0]とパーフェクト連対中である。問題は、どの馬が最速上がりをマークするのかを読みづらいレースであること。昨年のドゥラメンテはかなり読みやすかった部類といえる。今年はシャケトラ、シュヴァルグラン、ミッキークイーンあたりが候補とみるが、どうか。

 あとは、前走での「着順」も重要なファクター。前走3着以内馬と4着以下馬では、信頼度にかなりの差がある。前走4着以下から巻き返すケースもあるが、それが期待できるのは天皇賞(春)からのローテくらいのものだ。騎乗パターンに関しては、「継続騎乗>乗り替わり」という評価。乗り替わりがダメなわけではないが、信頼度の差を考えると、相応の割引が必要だろう。

【馬場&血統総論】



・現在の馬場
 先週は土日ともに先行勢がよく残っていた。やや前有利のバイアスか。

・天候予測
 週末は雨予報で降水確率も高め。下手すると不良馬場まであるか。

・注目血統
 ディープインパクト産駒◎、マンハッタンカフェ産駒○

 気になるのが週末の天候だ。梅雨前線の影響もあって、現在のところ土日ともに雨の予報が出ている。降雨量次第では、重馬場どころか不良馬場となる可能性まである。しかも、現在の阪神芝はやや前有利のバイアスにある印象で、道悪になると、この傾向がさらに加速するケースもありそう。少なくとも、差し有利にはならないはずだ。

 血統面は、ディープインパクト産駒とマンハッタンカフェ産駒をプラス評価。キングカメハメハやステイゴールド、ハーツクライの産駒も好成績を残しているが、それだと評価が横並びになってしまうので、対象をあえて絞り込んだ。驚いたのがマンハッタンカフェ産駒の好成績で、連対率や複勝率はディープインパクト産駒と互角で、複勝回収率は148%という高さ。素晴らしいコース適性を有しているのは、間違いない。

★出走登録馬・総論×各論

 昨年の年度代表馬キタサンブラックが、春の中長距離G1で3タテを決めるべくエントリー。その他の登録馬は、天皇賞(春)や大阪杯でその後塵を拝した、いわば「勝負付けが済んでいる」馬ばかりである。まさに「一強」であり、netkeiba.comでの予想オッズも、単勝1.8倍という圧倒的1番人気となっている。

 当データ分析も、キタサンブラックで「盤石」というジャッジとなった。「特注データ」の数少ない該当馬であるだけでなく、その他のレースデータでもプラス評価のオンパレード。超ハイペースで逃げて3着に粘った昨年も、内容は鬼のように強かった。さらに完成度が高まった今年、どのようなレースを見せてくれるのか本当に楽しみだ。

 二番手評価にシュヴァルグラン。今年の登録馬で、キタサンブラック以外に「前走3着以内」であるのは、この馬だけである。好位で流れに乗れるのは大きな強みで、プラス評価となった項目の数も文句なし。王者キタサンブラックを逆転するのは難しいかもしれないが、2〜3着に来る確率は非常に高いと思われる。

 三番手評価にサトノクラウン。正直なところ割引材料も多いのだが、「特注データ」の該当馬である以上、軽くは扱えない。それに、道悪は大歓迎のクチで、大舞台に強いM.デムーロ騎手の継続騎乗も大きなプラス。展開がうまくハマれば、ここで国内での初G1制覇を達成──というケースも考えられる。

 以下は、ミッキークイーン、シャケトラ、ゴールドアクター、ミッキーロケットという評価の序列。枠番不問のレースで、しかも少頭数なので、評価はここからほとんど変わらないと思われる。キタサンブラックからの相手探しとみて、絞った馬単や3連単でビシッと決めたい。


■総論×各論・先週の馬券回顧





東京11レース ユニコーンS(G3)
1着 08サンライズノヴァ
2着 02ハルクンノテソーロ
3着 15サンライズソア

……なぜこれでヌケる?(#^ω^)ビキビキ

 二番手評価のアディラートが出走しなかったので、いわば▲○◎で決まったようなもの……デスヨネ? だというのに、馬単は1着3着でハズレ、サンライズソア1着固定の3連単もハズレ。我ながらここまでくると、立派なビョーキである。どなたか、この病に効くお薬をご存知であれば、ぜひ教えてください(切実)。

※コースデータと血統データは2012年以降、レースデータは2007年以降が集計対象です。
※枠番値は、当該枠番における「平均人気-平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!
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コラムニストプロフィール

小林誠
小林誠
競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。
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