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【古谷剛彦のクラブライフ】長くクラブライフを続けるための考え方

2017年02月06日(月)18時00分

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募集馬ツアーは勉強のチャンス

 年が明けてから、出資馬たちが頑張って走っています。前回のコラムでも少し触れましたが、中山開催ではナイトバナレットとリゾネーターが3歳馬でオープン入りを果たし、ブラックバゴが未勝利勝ち以来の勝利を収めました。そして、中京開催では雪で順延された16日、クリッパールートが惜敗続きにピリオドを打ち、3勝目を挙げました。その他、障害ではマイネルイルミナルが入着を繰り返しているなど、驚くほど好結果が続いています。

 競馬の楽しみ方は様々ですが、馬券を買って応援することはもちろん、クラブ会員になって出資馬の応援をするのは、違った視点で競馬を見ることができ、馬券を買ってレースを見る視点より幅が広がって楽しむことができるというのが個人的な意見として持っています。

 馬券を買ってレースを見る時、種類の違いはありますが、3着以内に来ることを目的として応援することになるでしょう。馬主の立場に立つと、勝つことの喜びは馬券を買っている時以上の思いがあり、負けても掲示板に載る走りを見せれば「次こそ!」と期待も高まります。そして、中央競馬では6〜8着にも出走奨励金として、当該競走の1着賞金に対して8%、7%、6%がそれぞれ交付されます。また、重賞競走になると、9着と10着にも3%、2%がそれぞれ交付されます。

 負けたらどんな着順でも一緒…。こう考える方もいると思います。しかし、馬券でも馬単や3連単のように着順の違いで配当が変わるケースもあるし、それ以上に馬主にとっては1つの着順の違いで交付される金額が大きく変わってきますから、ゴールまで送る声援にもより力が入ってくると思います。

 クリッパールートは、G1サラブレッドクラブの募集馬の中で、最もリーズナブルな総額1000万円の募集馬でした。とはいえ、40分の1募集ですから、1口25万円という金額は、それまで100分の1〜500分の1のクラブばかり出資していた身とすれば、踏み切るには勇気がいるものでした。リーズナブルな価格帯の馬で、募集金額以上の活躍をしてくれることは、自分の相馬眼に自信を深めることにもなります(そんな大袈裟なものでもありませんが…)。クリッパールートは、本賞金だけで2000万円を超えましたから、出走手当などを加味すればかなり頑張っており、出資した身とすればこれほどありがたい馬もいません。クリッパールートは、今週末の京都競馬の1000万に出走予定となっていますが、降級前の走りからこのクラスでは厳しい戦いになることは覚悟していますが、無事にキャリアを積んで走ってくれることが1番です。

 リーズナブルな価格帯の馬と言えば、アルーアキャロルも今週末の東京競馬で復帰する予定です。4戦2勝、2着2回と連対パーフェクトではありますが、順調に使えない弱い面があるタイプ。ゴールドアリュール産駒の牡馬で総額1800万円、500分の1募集のシルクホースクラブですから、非常にリーズナブルな印象があり、ツアーの時に歩く姿を見て迷わず出資を決めた1頭でした。入厩後、デビューを控える段階で、新開厩舎の某専門紙担当トラックマンが「あの馬持っているんですか?当たりですよ!」と言われ、期待と不安が半分ずつ持つ形で迎えたデビュー戦を、出遅れながら直線は独壇場だったレースを見て、久々に鳥肌が立ったのが記憶に蘇ります。僅差で敗れた時の勝ち馬であるグレンツェントとコスモカナディアンは、重賞ウィナーになったり、準オープンを勝って挑んだ川崎記念で3着に健闘するなどの活躍を見せている点から、アルーアキャロルへの期待も当然、高まってきます。

 馬主はまず、馬代金を稼ぐことが最低限の期待値となります。その後、育成費などデビューまでに掛かった経費、それからデビュー後の経費…と自然に計算していきます。馬は道楽と言いながら、経済活動をする上でこのような計算は誰もがしてしまう部分であり、それが決して悪いことではありません。この部分を疎かにしてしまうと、次なる出資へ踏み切ることができなくなります。私も、クラブライフの序盤で何年かは出資馬のいない年がありました。それは、2年に1頭ぐらいしか出資できる予算がない時期に、出資馬が思ったほど走らなかった時に「次の出資は無理だ」と、諦めた苦い思い出があります。

 夢を求める高額募集馬への出資は、リーズナブルな価格帯でプラスになった時にする…。こうした思いを持てば、無理な投資はせずに長くクラブライフを続けることが可能となるでしょう。実際、募集価格が1500万円を超える馬に出資するまで、7、8年は掛かりました。リーズナブルな価格帯から走りそうな馬を見つけることは、簡単なことではありません。そのために馬の見方を勉強し、馬をたくさん見てきました。各クラブが実施する募集馬ツアーは、その機会を頂けるチャンスと考えることができます。

 冬は出資した馬の成長を見届け、デビューを待ち遠しく感じる時期です。どの馬もクラシック候補、2歳馬の取材がまもなく本格的に始まります。その時に、自分が出資した馬たちの動向も気に懸けながら、移動に気を付けて取材したいと思います。
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コラムニストプロフィール

netkeibaライター
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一口馬主に強いnetkeibaのライター陣が、使える情報を続々発信。データ分析や各クラブの最新情報、一口馬主での成功談&失敗談まで、一口馬主ライフが楽しくなる情報満載!