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しらさぎ賞回顧【最終回】

  • 2014年05月03日(土) 18時00分


◆しらさぎ賞回顧
(4月30日 浦和 サラ3歳以上牝馬 別定 南関東SIII 1400m不良)

 △(1)レッドクラウディア   1分27秒8
 △(2)ショコラヴェリーヌ    3/4
 ▲(3)ケンブリッジナイス    21/2
 ◎(4)ビタースウィート     3/4
  (5)ブライティアグラス    1/2
 …………………
 ○(6)マイネエレーナ
 △(7)ミヤサンキューティー
  (8)ハードデイズナイト
 △(9)エミーズパラダイス

  単510円  馬複1990円  馬単3330円  3連複3150円  3連単16880円チ

 レッドクラウディアが実力馬らしい走りをみせた。道中4番手は、道悪ハイペースを思うとベストポジション。4コーナー、逃げるショコラヴェリーヌを射程内(3馬身差)に捕え、最後は計ったように差し切った。「返し馬から感触がよかったし、自信を持って乗れました。さすがに実績通りの力がある」(森泰斗騎手)。同馬はJRA4勝、3歳時GIII「クイーン賞」を制し、昨年も「レディスプレリュード」でチョイス メーデイアと0.3秒差(3着)の競馬をしている。やや分が悪くみえた58キロ(最重量)も終わってみれば杞憂だった。

 レッドクラウディアはアグネスタキオン×コマンダーインチーフ、今季5歳。素質、能力のわりに揺れた評価は、適距離、好走パターンなど、ひと息固まり切らなかったためと判断する。しかし今回大井(小林分場)転入3戦目。中間放牧休養も功を奏し、馬体が大きく充実し(17キロ増)、同時に精神面にも一本筋が通ってきた。「この馬の体質、性格、ここにきてつかめてきた。レース間隔をあけてリフレッシュしたときに力が出る」(荒山勝徳調教師)。馬優先主義、再生名人――船橋・川島正行師に追いつき追い越せ、そんな位置を確立しつつある同トレーナー。クラウディアの次走は、ひと息入れて7月2日「スパーキングレディーカップ=川崎GIII」とコメントされた。

 その荒山厩舎ワンツー。2着ショコラヴェリーヌは渾身の逃げ。ベテラン・的場文Jの思い切り、勝負勘が大きく光った結果とみえる。3着ケンブリッジナイスは近走ゲート難が弱みになった。前半流れに乗れず外々を回るコースロス。それでいて上がり38秒4だから内容とすると悪くない。記者◎ビタースウィートも3〜4コーナー反応ひと息。浦和初コースのエクスキューズはあるものの、現実に距離適性、相手関係、絶好のチャンスと思えただけに、次走は評価が微妙になる。1人気マイネエレーナは中団やや後ろ、向正面追い上げていく競馬で脚が止まった。数字(時計・ペース)とは少し違う“壁”というもの。目に見えず説明しづらい現象で、このことは記者自身も長年??の連続だった。ともあれ以下、天才型ミヤサンキューティ(ノド鳴り手術)、夏型ハードデイズナイト。状態が上がり、さらに一つハマれば、この路線、突破口になるなる可能性は残している。


【連載終了のお知らせ】
毎週火曜日18時公開の「地方重賞レース検討〜南関東4場〜」は今回の更新を持って連載終了とさせていただきます。長い間ご愛顧ありがとうございました。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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