24日、阪神競馬場の最終レース終了後、28日付で引退する常石勝義騎手(29、栗東・フリー)の引退式が行われた。
同引退式では同期の
和田竜二騎手が司会を務め、常石騎手の経歴紹介の後、
武豊騎手、同期の
福永祐一騎手などから花束を贈呈された。
【常石騎手のコメント】
ファンの皆様の声援があって、ここまで頑張ってきましたが、
ドクターストップがかかり、騎手を引退することになりました。本日、引退式をしていただけるのは、同期のジョッキーや関係者の皆さんのおかげです。今後は、第二の人生で何をやっていくのか探していく日々ですが、これまで2回も大きな落馬事故にあったにも関わらず、ここまで動けるようになったのはラッキーだと思っています。これからは『生きる』ということの素晴らしさや競馬の魅力を皆様に伝えていきたいです。本当にありがとうございました。
同騎手は96年にデビュー。同年3月10日の中京2Rで
タニノレセプションに騎乗して初勝利(8戦目)。同年8月4日の小倉4Rで落馬し、脳挫傷で意識不明の重体に陥ったが、翌年復帰し、
タケイチケントウで97年小倉3歳S(GIII)を制して重賞初制覇を飾った。
その後も
ビッグテーストで03年
中山グランドジャンプ(JGI)、
オースミコスモで03年
関屋記念(GIII)を制すなどの活躍を見せたが、04年8月28日の小倉9R・豊国ジャンプSで再び落馬。脳挫傷、外傷性くも膜下出血、頭蓋内血腫と診断され、一時は意識不明となった。その後、一命を取り留め復帰へ向けて懸命なリハビリを行っていたものの、騎手としての復帰は難しいと判断され、落馬から約2年半となる28日をもって騎手引退となった。今後については未定。通算成績1503戦82勝(うち障害181戦15勝、重賞3勝)。