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阪神芝はスタミナ&パワー志向の血統が好走/土曜日(23日)の傾向分析

  • 2012年06月23日(土) 20時00分
 netkeiba.com、競馬総合チャンネルのパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による、23日(土)の傾向分析です。明日の予想にお役立てください。

【阪神芝】
 夏の阪神開催は最終週を迎えた。台風による大雨もあり、芝は終日良馬場でも、ある程度力の要る馬場状態になっている。ただ、あくまで「ある程度」なので、骨太でパワーよりの馬がくるというわけではなく、馬群を縫ったり割ったりできる速い脚が求められる馬場となっている。

 6R(3歳未勝利・内回り2200m)は明日の宝塚記念と同じコースで行われ、勝ちタイムは2分15秒3で決着。レースはスタートから果敢に単騎で逃げたフミノポールスターが1着(上がり3F36秒4)。中団待機のナリタウィッシュが大外から唯一追い込んで2着(同35秒2)。3着は4コーナー5番手のラチ沿い3頭目あたりを進んだラブイズブーシェ(上がり3F36秒3)となっている。

 また、9R京橋特別(3歳以上1000万下・内回り2000m)でも、道中スローペースとはいえ2分3秒0での決着と力の要る馬場状態を反映した結果。また、スローの割には差し馬が台頭していたが、これらは基本的に道中である程度内を通っていた馬。つまり、内回りについては直線勝負で大外を回すタイプは辛い印象。差しでも、馬群を縫える器用なタイプか、速い脚があるタイプを買いたい。

 外回りに関しては、完全に馬場の外目を使った外差し競馬の様相となっており、11R米子S(OP外1600m)では、スタートで出遅れたフラガラッハが大外から豪快に追い込んで1着。2着も早めに大外へ持ち出していた、サワノパンサーが食い込んでいる。なお、勝ちタイムは1分34秒1を要した。

 血統面からは、力の要る馬場状態らしくキングカメハメハや、父または母父にトニービンの血が入る馬が3頭台頭。ロベルト系も悪くない感じで、スタミナやパワー志向の強い血統の好走が目立つ。

 明日も余程の悪天候や急な馬場整備が入らなければ、同様の馬場傾向になってきそうだ。

【阪神ダート】
 中間の降雨の影響を受け、3Rまでは稍重発表、7R以降は良馬場発表。

 良馬場といっても、やはり時計がかなり速いし、力のある(能力的な意味で)先行馬は、止まりにくい状況が続いている。10R三宮ステークス(3歳以上1600万下・1200m)では、道中2番手を先行したニシオドリームが1分10秒5で1着。2着は逃げたゴーイングパワー、3着も道中3番手のキングオブヘイローがそのまま粘り込んでいる。

 また、12R(3歳以上500万下・1800m)は道中2番手から早め先頭に立った勝ち馬が1分50秒6で後続を大きく千切る結果となった。但し、一日を通して見ればスピードに対応出来なかった先行馬が早々に潰れてしまい、2、3着争いは縺れるケースも比較的多く見られた。

 なお、この12Rのほか、3R・7Rのダート戦でキングヘイロー産駒が3勝を挙げる活躍。その他、サンデーサイレンス系は相変わらず台頭してきているとはいえ、明確な傾向として判断してしまうのは早計な印象で、どちらかといえば展開や能力比較を重視した方がいい馬場状態と言えるだろう。

 明日も良馬場でも時計の速い決着となりそうだ。

【福島芝】
 朝から快晴も、中間・前日の雨のよる影響が残る形で午前中の3レースまでが稍重。5R以降は良馬場発表となった。

 開幕週の特徴として、内を通る逃げ・先行馬や、差す形であっても同様に道中インを通った馬が圧倒的に強かったことが挙げられる。とはいえ、初日の雨の影響を受けて馬場の乾いた日曜もやや時計、上がりを要する状態が続いていたが、3日目も引き続きほぼ同様の傾向が出ていた。

 2R(3歳未勝利・1200m)は逃げたエンドレスノットが1着。2、3着は道中で内を通っていた馬が占め、勝ちタイムも1分10秒3。3R(3歳未勝利牝・2000m)では、3、4コーナーで内々を通り、直線でも最内をすくったマイネエミリーが2分2秒1で快勝している。なお、2、3着も、道中2番手を運んだ馬と、逃げた馬がそれぞれ粘り込んだ。その後も引き続き4コーナーで先団に取りついた馬(道中内ラチ1、2頭目を走っていた馬)の好走が極端に目立っている。

 血統傾向からは、サンデーサイレンス系やキングカメハメハシンボリクリスエスといった主流の血統が中心ではあるが、切れ味よりも持続力は必要とされる馬場という点を把握しておけば、それほど気にする材料ではないかも知れない。

 開催3日を経過しているが、1週目と同様に展開面が勝敗の鍵を握る馬場という印象。

【福島ダート】
 朝の4Rまでは重発表となっていたものの、その4R(3歳未勝利・1700m)は1分47秒4で決着した。同レースのペースは前半1000m通過62秒7なので、この時点で良馬場の水準まで戻っていたと考えたい。先週の土曜→日曜同様に道悪からの回復が早く、良馬場水準の場合には力の要る馬場状態になってくるのが今開催の特徴のようだ。

 11R安達太良S(1600万下・1700m)も1分45秒2と時計は落ち着いており、全体的にも捲りや差しの決まり手が徐々に増えだしてきた。明日も天気は持ちそうだし、引き続き力の要る馬場状態と考えていいだろう。

【函館芝】
 終日良馬場発表ではあったが、中間の雨乾きの最中とあって全体的には内を通る先行馬が優勢の一日。10R恵山特別(3歳以上500万下・1800m)では、人気薄で逃げた馬・2番手の馬で1、2着となった。勝ちタイムは1分49秒4。なお、外からの差しが届いたのは11レースのみで、芝6レース中4レースが4コーナー先頭の逃げ・マクリ馬だったように、大半で前残り決着。

 血統面からは、先週に引き続きロージズインメイ産駒が2勝2着1回。ジャングルポケット産駒も2連対と、しぶとさが売りの種牡馬の活躍が目立っている。

 先週同様に切れ味タイプは苦しい馬場である点に大きな変わりなく、小回り適性+スタミナ面が強く求められる馬場状態と言えるだろう。

【函館ダート】
 こちらは雨の影響を直接受けてしまい、終日重馬場発表。12R檜山特別(1000万下・1700m)で1分43秒4をマークするなど、先週より時計の出やすいコンディションとなっていた。

 先週までも、内を通れる先行馬が優勢だった函館ダートではあるが、馬場が湿ったことでさらにこの傾向が顕著になっている。特に内枠からラチ沿いを通って先行した馬については馬券圏内に粘り込んでしまうケースが大半。逆に、人気でも外枠の差しタイプなどは、割り引いて考えた方がいいだろう。

 血統的面はこれといった偏りが見られず、「前に行けるかどうか」が鍵を握っている印象。

 明日も気温が上がらないようなので、軽い内枠・先行・前残り馬場という認識でいいだろう。

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