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中京芝は引き続き外差し天国/土曜日(14日)の馬場傾向分析

  • 2012年07月14日(土) 19時00分
 netkeiba.com、競馬総合チャンネルのパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による、14日(土)の傾向分析です。明日の予想にお役立てください。

【中京芝】
 今日から最終日までは、仮柵が外側へ3m移動したBコース使用となる。なお、中間の雨の影響はそれほどなかったようで、1Rから終日良馬場で行われた。

 2日目以降は外差し傾向が続いている夏の中京開催だが、5日目も道中で外目を通った差し・追い込み馬が好結果を残している。時計・上がりも先週までと同様に掛かっており、引き続き力の要る馬場状態。特に、3〜4コーナー部分の痛みは相当なようで、ラチ沿いを通る馬を探す方が難しいほどの状態。例え先行馬でも、意識的に外目を回してくるケースが大半となっている。

 こうした状況を踏まえても、例え上位人気馬であっても、先行で好成績を挙げてきたようなタイプなら割り引いて、しっかりとした差し脚を持ったタイプや、ダート→芝で条件が一変する馬などに注目すると良いだろう。

 好走馬の血統傾向だが、差し比べで無類の強さを誇る上位のサンデーサイレンス系が大半を占めている。内訳は、ディープインパクトマンハッタンカフェアグネスタキオンなど外差し馬場大歓迎のサンデー系が続々と好走中。また、同じサンデー系でも比較的荒れ馬場を苦にせず突っ込んでいけるステイゴールド産駒も、上記のサンデー系とはまた毛色の違う走りで好走している。

 なお、日曜の東海地区は雨予報も出ており、天候によっては更に重たい馬場状態になる可能性があるので注意したい。伸び所については、引き続き外差し傾向と見ていいだろう。

【中京ダート】
 前半の6Rまでが稍重、8R以降は良馬場発表で行われた。なお、稍重時についても脚元から立ち上がる砂塵もパサつき気味で、前半戦も良馬場に近いコンディションだったと考えたい。

 時計面は、この開催の全体の傾向通り高速決着が続いており、11R桶狭間S(1600万・1400m)では1分22秒5で決着。先週のプロキオンSトシキャンディがマークした、コースレコードを0.1秒更新したほか、10R御嶽特別(1000万・1800m)でも1分51秒8と高速決着となっている。

 また、土曜日は逃げ・先行馬による上位決着が目立ったが、これといった差し馬がいなかったこと、力上位の馬が先行したこと、差し馬の仕掛けが遅れて結果的に前残りになったレースなど事情は様々。傾向としては先行有利には違いないが、日曜日に同様の傾向が続くかは判断し辛いところもある。

 血統傾向は、サンデーサイレンス系が2番人気以下で6度3着以内をマーク。非サンデー系が上位3頭を占めた6Rでも、母父は全てサンデー系とスピード馬場を象徴する結果となっている。

 今夜から明日にかけて降雨があるようなら、更に高速ダートに拍車が掛かるだろう。

【新潟芝】
 東日本地区は、今日から夏の新潟開催がスタート。中間の雨はさほど影響がなかったようで、芝は終日良馬場発表。なお、夏の新潟は開催全16日間を通じてAコースが使用される。

 まず時計面だが、例年の夏開催開幕と同じく高速馬場と見ていいだろう。10R五頭連峰特別(1000万・外1800m)で1分44秒6。12R(500万・外1600m)は1分33秒4で決着。上位入線馬の上がりも33秒台前半〜34秒前半と、非常に軽い馬場状態になっている。

 伸び所については、開幕週らしく基本的に内枠・先行馬・内目を通れるが有利。ただし、1Rや12Rなどのように外回りではペース次第で差し馬が台頭もありそうな雰囲気があり、このあたりは、1回開催終了後のBコース部分の張り替えなどが要因にあるかも知れない。

 血統面は内回りと外回りで違いが出ており、適度に上がりを要する内回り5R(1400m)・7R(2000m)ではシンボリクリスエスブライアンズタイムタニノギムレットといったロベルト系が上位を占めていた。逆に、高いレベルで速い脚を求められる外回りでは、サンデーサイレンス系が中心。特に初日は、前々で運ぶレースでは滅法強いダイワメジャーや、同系の中でもトニービン色も含んだサムライハートが3着以内に複数台頭している。なお、内回り・外回り共通事項として、非サンデー系種牡馬の場合は母父サンデー系という場合が大半となっている。

 明日の新潟地区は雨予報が出ているが、少々の降雨量では影響を受けないと見て、引き続き土曜の内・先行有利で軽い馬場状態を踏まえた馬券作戦が望ましいだろう。

【新潟ダート】
 終日稍重でレースが進んだ。ただ、稍重とはいえ極端な高速決着までは至っておらず、11R柳都S(1600万・1800m)はスローも影響したのか1分52秒0で決着。同距離の3歳未勝利は、1分56秒7となっている。

 脚質は新潟コースらしく先行馬中心だが、例年ほど先行馬の行った行ったの多発とまではいかず、上がりが適度に要して差しも割と台頭できる馬場コンディション。セオリー通りにある程度の位置取りは必要だが、決め手があれば差し込みの余地ありと考えたい。

 血統傾向は、1800mでキングカメハメハが2勝2着1回。その他、スターリングローズケイムホームStreet Senseなど初日はミスプロ系が圧倒的に優勢となっている。

 明日の降雨量次第で傾向に変化が出てくる可能性もあるので、午前中のレースでよく観察した方がいいだろう。

【函館芝】
 今年の開催の最終週を迎えた函館芝は、終日良馬場発表。芝はBコースへの仮柵移動の影響で良好な状態を保っており、土曜も先週同様に内枠・先行馬が台頭しやすい状態が続いていた。

 ただ、展開や出走馬の脚質により差しが届く場合もあり、11R函館2歳S(G3・1200m)などもその典型だろう。最内枠で道中馬群の内側で運んでいたストークアンドレイが1着。2着も道中折り合いに専念していたコスモシルバード。3着は早め先頭のティーハーフと、道中で外々を回らされているようでは厳しい馬場状態と考えたい。勝ちタイムは、1分10秒4。

 12R八雲特別(1000万)は、明日行われる函館記念と同じ2000mで行われ上位4頭までが、4コーナーを4番手以内で回った馬と内・先行・前有利の傾向を反映した結果となっている。スローペースだったので勝ちタイムは2分01秒9と平凡だったが、明日の函館記念はペース次第で速いタイムの決着も十分に考えられそうだ。

 血統傾向は、先週に引き続きサンデーサイレンス系が優勢。土曜日も3着以内馬のうち、約3分の2を占めていた。特に、内枠やある程度の先行できる脚が計算できるサンデー系の産駒は人気を問わず好走が目立っており、明日もこの傾向に合致する馬の台頭には注意したい。

【函館ダート】
 中間の降雨の影響を受けて、終日稍重発表。時計は高速馬場とまでは至っておらず、良馬場時よりも0.5〜1秒程度速くなった程度と考えたい。

 傾向は相変わらずの内枠・先行馬が圧倒的有利で、土曜日は4コーナー1番手で回った馬が全6レース全てで3着以内を確保。内枠有利が続いている最中ではあるが、外枠の場合は能力上位の馬(メンバー比較で)が一気に捲って4コーナー先頭を取り切る勢いで上がっていかないと厳しい状況が続いている。

 開催を通じて内有利の傾向が続いた函館ダートだが、明日も引き続き4角好位の馬と内目で運ぶ馬の決着が続くと見ていいだろう。

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