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小倉芝は差し馬が上位に台頭/土曜日(28日)の馬場傾向分析

  • 2012年07月28日(土) 19時30分
 netkeiba.com、競馬総合チャンネルのパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による、28日(土)の傾向分析です。明日の予想にお役立てください。

【小倉芝】
 西日本地区は、今日から夏の小倉開催がスタート。この開催は全面野芝で、前半8日間がAコース、後半4日間がBコース使用となる。

 馬場状態も絶好のコンディションで開幕を迎えたようで、まさしくパンパンの良馬場。初日は好時計決着が続き、2R(3歳未勝利・牝・2000m)でいきなり1分58秒9。9R伊万里特別(500万・1200m)が1分7秒6。11R九州スポーツ杯(1000万・1800m)でも、1分44秒7となっている。非常に軽い質の馬場と言えよう。

 こういった馬場では当然逃げ馬や先行馬が有利となるのだが、土曜日に限ってはそれらとともに差しが結構決まっていた。これは極端な質の軽さが決め手勝負を生むもの。内枠を引いて道中をロスなく進んだ、決め手のある差し馬は上位に台頭していた。

 血統面ではサンデーサイレンス系が芝7鞍で7勝。しかも、内6勝が2番人気以下での勝利という事で、とにかくスピード+切れ味が優先される馬場状態を象徴する結果となっている。

 明日も引き続き、内目を通れる逃げ・先行馬、内で脚を溜められる差し馬(特にサンデーサイレンス系)の活躍が続きそうだ。

【小倉ダート】
 ダートも好天で乾き切っており、パサパサの良馬場。良馬場でもタイム面は高速気味で軽めの状態。10R唐津特別(1000万・1700m)は1分44秒2。同距離の3R未勝利でも1分45秒6と良馬場としてはかなりの好タイム。上位にくる馬についても、軽めの造りの馬が多く台頭していた。

 脚質面ではいつもの小倉ダート1700mらしく4コーナー好位からの傾れ込みが好走の基本パターン。ただしペースが上がると差し馬もキッチリと届く。12Rに組まれた1000m戦は、テンが速くなって、各馬の仕掛けも早かっただけに、最後の直線で外からの差し・追込み馬が上位3頭を独占という結果になっている。

 血統面は、サンデーサイレンス系とミスタープロスペクター系が二分する形。先行しつつ、最後まで脚を残せるタイプという点ではサンデー系の方がより向いている感じはある。枠順の有利不利はやや内有利というくらいで、1700m戦に関しては4コーナー好位に取り付くことが出来るかが最大の鍵を握っている印象。

 明日も引き続き、先行馬や4角好位を狙う捲り馬の活躍に注目したい。

【新潟芝】
 朝から快晴。最終レースまで終日良馬場でレースが行われた。開幕3週目でも、先週に引き続き絶好の馬場コンディションが続いている。

 9R尖閣湾特別(500万・外1800m)では逃げ馬が超ハイペースで飛ばした恩恵もあるにせよ、勝ちタイム1分44秒8の超高速決着。11R佐渡特別(1000万・内2200m)では2分11秒0のレコードが出ている。

 伸び所については、内回りは圧倒的に内有利。特に、1400m以下の短距離戦では道中内目を追走や前目に付けていないと厳しい馬場状態。なお、外回りで行われた5R・9Rはいずれもタイトな展開になったことで、外差し決着が続いた。

 血統面は、まさにサンデーサイレンス系一色。上記のような絶好の高速馬場という事で、7レース以降の4鞍では馬券圏内12頭を全てサンデー系が独占。先行力と速い脚を問われる同系だけに、現状ぴったりの馬場状態となっているようだ。

 明日も引き続き高速決着が続きそうなだけに、前々で運べるスピード+切れ味+内枠も考慮しながらの馬券作戦がベターだろう。

【新潟ダート】
 朝から終日良馬場。時計は先週に引き続き速い決着が目立っており、11R関越S(オープン・1800m)は1分50秒2で決着。1200mも未勝利戦で1分11秒9が出ており、良馬場でも時計の出やすい軽い馬場質となっている。

 展開面は例年の夏開催同様に先行馬がなかなか止まらない状態。上記11Rでもトウショウフリークが前半5F59秒台で飛ばしながら逃げ切り。スローペースになりやすい下級条件では、逃げ・先行馬優勢の結果が続いている。

 枠順は、1800mではロスない立ち回りが見込める内枠が優勢。1200mでは4コーナーで被せにかかれる分、外枠の方が有利な印象。

 血統的面では粘り込み型の競馬で力を発揮する、キングカメハハメハ・アルカセットキングマンボ系とサンデーサイレンス系で半数以上を占めている。

 明日も引き続き先行馬優勢の見立てでいいだろう。

【札幌芝】
 天候は朝から快晴で、先週に引き続きパンパンの良馬場。引き続き時計は出やすいコンディションが続いており、10Rニセコ特別(500万・1200m)は1分8秒8。9頭立ての11RTVh賞(1600万・1800m)も1分47秒1と好時計で決着している。

 枠順・展開は内が有利になっており、上記10Rでは道中内の2番手につけた3番バートラムガーデンが1着。2・3着も道中馬場の内目を通っていた2番コマノスクアーロ、8番ブランダムールの順で入線。なお、僅差4着は1番セイウンシェンロン

 11Rも素質馬ムーンリットレイクが逃げ切り。2着もラチ沿い2番手を追走のリヴェレンテ、3着も同じくラチ沿いを追走のポケッタブルゲームとなっているように、道中は内目で極力ロスのないレース運びが出来る馬が優勢となっていた。

 血統面は先週同様にサンデーサイレンス系やキングマンボ系といった主流系統が上位人気で順当に好走。父が非サンデー系の場合でも母父サンデー系というケースが5頭もおり、洋芝でも一定の決め手が問われる馬場状態と見たい。

 明日も同様に内枠の馬、内目をロスなく運べる馬の台頭に注目だろう。

【札幌ダート】
 先週の日曜から降雨もなく、終日良馬場。馬場も完全に乾き切っており、パサパサの馬場状態となっている。タイム面だが、道中逃げ馬が大きく引き離しての差し馬決着となった9R(500万・1700m)は1分46秒2。8R(500万・1000m)で59秒4なら、標準的な時計と見たい。

 展開面も逃げ・先行・差し(マクリ)と万遍なく散らばっており、極端な後方一気でなければ流れ次第で有利不利なく力を出せるフラットな馬場状態となっている。枠順に関しては大きく気にする必要もなさそうだが、道中はロスなく回った方がベターなので内枠の方が若干優勢と見たい。

 血統面は出走回数が多かったサンデーサイレンス系が優秀で、3着以内18頭中8頭が占めている。また、乾いたダートで持久力勝負になることも多いからか、トニービン系とも相性は悪くない感じ。2Rで初ダートのジャングルポケットが外から差して1着、一杯一杯に逃げ残ったリンカーンが2着。4Rの2400m戦では母父トニービンが2着と好走している。

 明日も同様にパサパサの砂で、やや力の要る馬場コンディションが続きそうだ。

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