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札幌芝は内有利、新潟・小倉は外差し/土曜日(1日)の馬場傾向分析

  • 2012年09月01日(土) 19時30分
 netkeiba.com、競馬総合チャンネルのパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による、1日(土)の傾向分析です。明日の予想にお役立てください。

【札幌芝】
 夏の北海道開催も今週で最終週。朝から快晴で、先週に引き続き良馬場。

 3週目に入ったCコースだが、洋芝にしては相変わらず時計も上がりも速め。また、内枠や道中ラチ沿いを通った馬が極端に有利な状態も継続しており、土曜は芝7鞍で1〜3番までの馬番の馬いずれかが、全てのレースで3着以内を確保している。

 逆に、道中から外々を回らされる外枠の差し・追込み馬は、余程展開に恵まれるか、能力的に抜けたものがない限り苦戦必至の状態。土曜はそのようなパターンに該当する上位人気馬が、同様にことごとく凡走している。

 メインの札幌2歳Sも正に内有利の傾向通りの結果となり、道中ラチ沿い4番手で運んだ3番コディーノが、直線内から楽々と抜けて1分48秒5の好タイムで完勝。

 このようにイン有利の傾向が相変わらず続いている札幌芝だが、浮上している馬の質を見ると、使い込まれた馬場の影響か先週までよりも一段とパワーの要素も必要になってきている印象。

 それは血統面からも明らかで、サンデー系の中でも一瞬の脚で台頭してくるフジキセキ産駒が3着以内で3頭。母父フジキセキも2頭台頭があった。また、上記のコディーノのようにキングカメハメハ×サンデーサイレンスといった感じで、内枠や先行脚質のミスプロ系も今の馬場に非常に合っている。

 札幌最終日の明日も引き続き内枠のパワータイプを中心に組み立てつつ、外枠の人気馬軽視のスタンスで臨めば良い結果が得られそうだ。

【札幌ダート】
 終日良馬場。先週は雨の影響で時計は速くなっていた札幌ダートだが、今週はそれよりも1秒前後は掛かっている印象(1700m)で、この夏の開催においての標準的な時計の出方に戻っていると見ていいだろう。

 脚質は相変わらず逃げ・先行・差し(マクリ)が分散していて、枠順・展開共にこれといった傾向も少ないのだが、ここへ来て4コーナー手前まで内目でじっと待機している馬が外を回さず浮上してくるケースも目立ってきている点は注意したい。

 伸び所や有利枠に関しては相変わらず掴み所がないが、基本的にフラット。付け加えるなら、内目を通る馬といったところだろう。

 馬体的な観点からすると、筋肉量が多いパワータイプよりも、薄手で軽い造りの腰高タイプがよく台頭している印象。特に、1700m戦はサンデー系が4戦3勝、2着2回、3着1回でその大半が人気より上の結果を残していた。

 最終日も引き続き良馬場でやれそうだし、軽めの馬場質と薄手のタイプを前提に攻めていけば、好結果に繋がりそうだ。

【小倉芝】
 夏の小倉開催は今週で最終週となる。朝から快晴で、終日良馬場発表。

 先週はBコース替わりで馬場が一気に高速化していたが、最終週の今週も引き続き時計は非常に速い。

 10R玄海特別(1000万・2000m)は、3コーナー過ぎから馬場の外目を一気に進出したヴィクトリースターが勝ちタイム1分58秒4、上がり3F33秒9で捲り勝ち。2着は勝ち馬よりワンテンポ速く仕掛けた、カポーティスターが入線。

 メインの北九州短距離S(1600万・1200m)では、殆どの馬が3・4コーナーの内目を避けて通るような形になり、終始馬群の外目を追走していた13番ツルマルレオンが大外からまとめて差し切り勝ち。勝ちタイムは1分07秒3。2着は、4コーナーで内目に切り替えたオーシャンカレントが入線。

 一日を通しての伸び所傾向としては、前半戦はペース次第で内を通った先行馬もよく来ていたが、後半2鞍で明らかな外差し傾向へと移っているので注意が必要。このあたりは開催後半らしく、使われる毎に傾向も替わってくるので、日曜の馬券検討の際も逐一、気に留めておいた方が賢明だろう。

 なお、血統面は開催終盤でも速い上がりも同時に要求されるようで、ディープインパクトが2勝したほか、開催終盤でのスタミナ勝負という意味からはハーツクライも2勝2着2回。芝7鞍でサンデー系が5勝。3着内で見ても13頭を占めている。

 なお、1200m戦はここへ来て一段とパワー・スタミナへの比重が高くなっている印象なので、土曜のようにミスプロ系やデピュティミニスター系、サクラバクシンオーなども好走し易い状況になっている。

【小倉ダート】
 良馬場発表も、中間の降雨による影響か先週よりは水分も含んで軽目の馬場質となっていて、時計もパサパサだった先週日曜あたりに比べると1700mで1〜1.5秒程度の高速化があったと考えたものと考えたい。

 脚質も馬場の高速化に伴い、土曜は先行勢と内枠が極端に有利な状態に戻っている。

 8R(500万・1700m)も前目で道中流れに乗ったエンジョイタイムが1分45秒2で完勝。4馬身離れた2着争いも道中内目をロスなく立ち回ったミッキークリスエスが浮上している。

 血統的には相変わらずサンデー系・ミスプロ系・ロベルト系の三つ巴状態で、その中から前に付けつつ最後まで脚を使えるタイプが上位に来ているという印象。

 明日は雨予報も出ているが、引き続き天気が持つようなら同様の傾向を意識しておけば良さそうだし、雨量によってはその都度対応という形でいいだろう。

【新潟芝】
 新潟も朝から快晴で、パンパンの良馬場。夏開催はここまで圧倒的に3・4コーナーで内を通った馬・先行馬有利で非常に時計の速い高速馬場が続いているが、土曜後半戦に入ったあたりからようやく外差しが届きそうな雰囲気も出てきた。

 明日の新潟記念と同じコースで行われた9R浦佐特別(500万・外2000m)では、この夏の開催では珍しく道中内目に拘らない競馬をした3頭が上位を独占。徐々に内外の差が無くなってきているのかもしれない。

 なお、時計は相変わらず速くここも例によってスローペースの瞬発力勝負ながら、同レースの勝ちタイムは1分58秒9。

 その後のレースでも、外回りは明らかに馬場の5分所より外の方が伸びるようになってきているし、先週までの圧倒的イン有利というほどでも無さそう。数字上は全体に非常に速いので分かり辛いが、好走馬の質も開催終盤で切れと共に、ボコボコとした荒れ馬場を苦にしないパワーを兼備したタイプの方が良い感じになっている。

 その点に関しては、芝5鞍中(1000m除く)サンデーサイレンス系が1勝しか出来なかった点にも表れており、代わりにロベルト系やミスプロ系が台頭に繋がっている。

 夏開催最終日となる明日は外差しの方向(特に外回り)になってもおかしくないので、馬場傾向は朝から入念に観察しておいた方が良いだろう。

【新潟ダート】
 先週に引き続き終日パサパサの良馬場でレースが行われた。

 時計面は一定レベルで安定し、1800mでは内をソツなく先行馬が優利。1200mは外枠が有利と引き続き馬場傾向は変わらず安定しているが、土曜に関しては傾向に沿った上位人気馬による順当決着が非常に多かった。

 11R越後S(1600万・1200m)は、3番手以下の馬が牽制し合うような展開になってしまい、内枠から先行した馬2頭によるワンツーとなっている。

 明日も好天の見込みで傾向が大きく変わる事はないだろうから、人気馬の脚質と枠順から差し引きながら展開読みをしていけば良い結果に辿りつけそうだ。

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