心強い味方だ。
ラストインパクトの鞍上は先週の
マイルCSを
モーリスで制したムーア。世界No.1とも評される名手が“2週連続”を狙っている。
松田博師も認める腕達者。「技術もだけど、研究熱心だよな」と感心する。これまでに3頭を依頼。勝利は
アドマイヤスピカ(12年2歳未勝利戦)のみだが、11年ドバイワールドCの
ブエナビスタ(8着)、今年の
ドバイシーマクラシックの
ハープスター(8着)と厩舎のエースの手綱を大舞台で任せた。
そして、師が忘れられないのが10年
ジャパンCレース後の出来事だ。先頭でゴールを駆け抜けながら、2着降着となった
ブエナビスタの顔をなでて「君がチャンピオンだよ」と声を掛けたのが4着の
ジャガーメイルに騎乗していたムーアだった。
来年2月に定年を迎える指揮官は
ジャパンCを07年
アドマイヤムーン、11年の
ブエナビスタで2勝。「そりゃ、ブエナはうれしかったな。前年にあんなこと(降着)があったから。
ジェンティルドンナが連覇しただろ?ムーアが“史上初じゃない。
ブエナビスタが連覇している”と言ってくれたらしい」と笑う。
金曜朝は栗東坂路を1本駆け上がり、翌日の輸送に備えた。「やれることはやった。この乗り役なら、何かしてくれるんじゃないかって思う。楽しみやな」。師にとって最後となる
ジャパンC。重賞3勝の5歳馬が、英国が誇る名手を背にラストにインパクトを残す。
提供:デイリースポーツ