ジャパンカップを制した
ショウナンパンドラは30日午前2時半ごろ、栗東トレセンに帰厩した。事故渋滞のため、通常より1時間半ほど時間はかかったが、担当の吉田助手によれば「特に問題はなかった」そうだ。今朝も大きなダメージはなく元気そうな様子だった。
この秋緒戦の
オールカマーの段階でもかなり好感触を得ており「あれくらい走れるかな、とは思っていた」。続く、
天皇賞(秋)もかなりの自信を持って臨んだ。しかし、スローペースに泣かされての4着だった。「結果がすべて。結果が出ないことには何もいえません。枠順も不利でしたが、それも挽回できるのでは? と思うほどいい状態でしたが…、勝てませんでした」
続く、
ジャパンカップ。「
秋華賞も
ジャパンカップも休み明けから3戦目の競馬での勝利でした。叩いて徐々によくなっていくタイプ」なので自信はあったそうだ。当日の状態については「最高でした」と吉田助手は目を細める。体重はプラス4キロだったが、これについては「筋肉が増えた分、体重も増えた」としていた。レース前に撮影された立ち姿に「結構よかった。一段とよくなったな、と思いました」と相当手ごたえがあったことを強調した。
「僕はゲートについていったので、発走直後に外ラチへ移動してウイナーズサークルで見ていました。ジョッキーが
ガッツポーズをしていたので『勝ったやろう』とは思いましたが、念のためにゴール前をスロー再生で確認するまで確信は持てませんでした」
この勝利で
秋華賞に続いて2つめのGI制覇となった。
「牡馬と一緒のGIを勝つというのは、またひとつ味わい深いものがありました。大きな勲章ですね」
レースでは「東京競馬場のお客さんの雰囲気に圧倒された」という吉田助手。表彰式でラグビーの五郎丸選手からは握手で祝福された。
「五郎丸さん、ゴツイのにシュッとしてて素敵でした。背番号は15。ユニフォームは赤白(注・
ショウナンパンドラのオーナーである国本哲秀氏の勝負服は赤、白一本輪、白袖)。不思議なご縁ですね」
そして「オーナーがめっちゃ喜んでくれていて本当に良かったです」としみじみと語った。
次走は未定だが、
有馬記念が有力視されている。
(取材・文:花岡貴子)