昨年の
桜花賞馬
レッツゴードンキが、マイルを下回る距離に参戦してきた。振り返ること1年半前、梅田師は将来への展望をこう語っていた。「気性が激しくて、短いところを使ったら1200mの馬になってしまう。クラシックシーズンまで見て、だからこそデビューは札幌1800mから使った」。3歳馬にとって、GIの頂を見るなら短くともマイルしか路線はない。だから早いうちに短距離馬にしてはいけない。そうした考えが実ったのが
桜花賞制覇だった。
4歳となった今、選べる路線は広がった。ス
プリントというカテゴリーでも頂点を目指せる。「
高松宮記念(3月27日・中京、芝1200m)に行きたいからね。今度は距離に関して小細工をしなくていい。持ってるスピードはピカイチだからね」。キャリアだけ見れば初距離への挑戦だが、本質的には初めて最適距離へ足を踏み入れる格好だ。
1月中旬に入厩し、1週前追い切りは、栗東坂路で4F50秒1-12秒3(G一杯)。やや内めを通ったとはいえ、抜群の加速力で好時計をマーク。終始落ち着いた走りで仕上がりは良好だ。直近は岩田が前運動から乗って人馬のコンタクトを強めるべく乗り込んでいる。「馬とけんかせずに乗ってほしい。その点、岩田が密に乗ってくれている。うまくいけば」とトレーナー。桜の女王に輝いた思い出の仁川の地から、新境地を開く。