高松宮記念(GI・芝1200m)に5回目の挑戦となる
サクラゴスペル(牡8・美浦・
尾関知人)。同馬の追い切り後に、管理する尾関調教師と勝浦正樹騎手の共同記者会見が行われた。
■尾関調教師
(昨年12月の香港遠征、及びその後の調整について)
「昔から気が難しいところのある馬でしたが、初めての海外遠征を無事に終えることができました。今年の目標はまず
高松宮記念でしたので、ここに向けて
オーシャンSを使うか直接行くかは馬に合わせてと考えていました。香港から帰ってきてから疲れが出ましたので、直接高松宮1本で行く形で調整をしてきました。放牧先から戻ってきて、ここまでは本当に順調に来ています」
(勝浦騎手が跨っての最終追い切りについて)
「単走という手もあったのですが、GIに向けてしっかりやりたかったので、併せ馬にしました。折り合いもスムーズで、良い追い切りができました」
(この後、ジョッキーと具体的な話は?)
「枠が出てからで良いと思います。中京で結果を出しているジョッキーですし、あの馬自身いかようにも乗れるタイプの馬なので、あとは枠や相手関係を見て相談ができればと思います」
(8歳の
サクラゴスペル、5回目の
高松宮記念になるが?)
「コースや芝は合うと思うのですが、この時期は天候によって馬場が結構悪くなることもありますからね。中京までの輸送でどうしても馬体が減るところがあるので、そういう意味では今回休み明けで、今はまだ500キロくらいあるのですけど、そこから減ってちょうど良いというイメージで行ければと考えています」
(今年は
ステップレースを挟まず本番になるが?)
「昨年や3年前のように
オーシャンSを勝って
高松宮記念というパターンや、中京に輸送すると体が減るので、レース間隔をあけるために
東京新聞杯から高松宮に向かったこともありましたが、これまでの感じではやはり体が減りました。そういう意味で昨年の
スプリンターズS(GI・2着)も休み明けで走ってくれましたから、休み明けは1つの手として良い結果になる可能性はあると思います」
(様々な世代と戦っているが、今回のメンバーは?)
「
ロードカナロアや
カレンチャンなど強かった世代があって、その中で揉まれてきました。今は混戦の状況ですし、去年の
スプリンターズSもそうでしたが、ペースや立ち回りなどがハマれば上位を狙えるのではないかと思います。本当に馬もまだ若いですし、気持ちも若いので、その中で経験値を重ねてきて肉付けされた部分が結果に出てきているのかなと思いますし、海外遠征も経験させて頂いたので、そのあたりをまた精神的にプラスにして、今年もまた頑張ってもらえたらと思います」
(理想のレース運びは?)
「競馬が上手なので、あとは周りの馬たちを見ながらになると思います」
(位置取りにはこだわらない?)
「普段の難しい面に比べると、競馬では比較的乗りやすい馬なので、特に心配はしていません」
(5回目の挑戦、意気込みを)
「感慨深いものがありますが、上には上がいて
トウカイトリックの
天皇賞・春(8回)もありますからね。まだまだ若いですし、更なる進化を見せてもらえるのではないかと思って、最後までスタッフも頑張っていきたいと思っています」
(
トウカイトリックの領域を目指す?)
「それくらいの意気込みで、大事に扱わせて頂きたいなと思っています(笑)」
■勝浦騎手
(最終追い切りの感触について)
「先々週と今週と乗せていただきました。以前と比較はできないのですが、悪いところはなく良い動きでした」
(今回初めてのコンビになるが、馬の印象は?)
「何回も同じレースに乗っていますし、VTRも依頼を受けてから見ています。自分の中ではこういう馬なのではないかというのは、一応まとまっているつもりですが、言葉で表すのは難しいですね。能力があるというのは、皆さんわかっていると思いますけれども、経験も豊富ですし、能力を出せれば勝負になるのではないかと思っています」
(中京の芝1200mについては)
「毎週中京で乗っていますので、どのようなコースかは自分ではわかっているつもりです。先週雨の影響で結構馬場も荒れてきましたし、枠順が決まり次第だと思いますけど、どのように乗るのかはいろいろと考える必要はあると思います」
(理想の枠は?)
「できれば真ん中か外か。結構内は荒れていると思うので、スムーズに走らせてあげるというのを考えれば、そのくらいの枠が良いかなと思います」
(相手関係について)
「GIなので強い馬がたくさんいますけれども、実績的にも見劣らないと思っています」
(最後に意気込みを)
「大きなチャンスを与えて頂きましたし、能力のある馬ですから、しっかり力を出せるように頑張りたいと思います」
(取材・写真:佐々木祥恵)