荒れる牝馬同士の一戦は今年も波乱の決着となった。「第13回
福島牝馬S・GIII」(芝1800m)は23日、福島11Rに16頭で争われ、15番人気の6歳馬
マコトブリジャール(栗東・鮫島)が先行策から鮮やかに抜け出し重賞初制覇。
オツウの逃げを2番手で折り合い直線へ。初コンビ・北村友の
ゴーサインに瞬時に反応すると、しっかりと末脚を伸ばし、1分47秒5のタイムで待望の初タイトル。前走の
愛知杯しんがり負けからの大逆転劇を果たした。1番人気の
シャルールが外から追い込んで1馬身1/4差の2着、さらに首差の3着には13番人気の
オツウが粘り込み、3連単は73万超の波乱となった。
初コンビで臨んだ北村友はしてやったり。自身にとっても13年
京都大賞典(
ヒットザターゲット)以来の重賞Vに、「久々ですね。3角を過ぎても気分が良さそうだったし、4角でも手応え十分。直線は伸びてくれると思いました」と会心の騎乗に笑みがこぼれた。
鮫島師も「こんなに強かったかなあ」と笑いが止まらない。状態を見ながらだが、次走は優先出走権をゲットした
ヴィクトリアマイル(5月15日・東京、芝1600m)を視野に置く。「マイルになるのは大丈夫でしょう」と指揮官が言えば、北村友も「きょうのように落ち着いて臨めれば」とうなずいた。6歳の春にしてにわかに本格化。府中の長い直線でも波乱を巻き起こすか。
提供:デイリースポーツ