2月7日の
東京新聞杯(
ダッシングブレイズ騎乗)で落馬負傷。左手の4箇所を骨折し、休養していた
浜中俊騎手(27)が、約3か月ぶりに栗東トレセンで追い切りに騎乗した。
コンビを組んだのは来週のGl・
ヴィクトリアMで騎乗する
ミッキークイーン。
「乗馬で慣らしてはいましたが、やっぱり競走馬は速かったです(笑)。
ミッキークイーンはいつも乗りやすく、いつも動く馬。今朝もしっかりとした、いい動きでした。
1週前追いなので最後は一杯にという指示でしたが、あとは自分がちゃんと追えるかどうか。ゴールしたときは馬よりも人間の方が息切れしていましたが、何の問題もなかったです」と、思い通りの騎乗ができたことに胸をなで下ろす。
その落馬事故に関しては、浜中騎手の不適切騎乗とされ、過怠金5万円の制裁を受けた。
「レースについては何の記憶もないんです。意識があって、ちゃんと受け答えしていたそうなんですけどね。
でも、あとでVTRを観て、完全に自分の騎乗ミスだと思いました。ファンや関係者に多大な迷惑を掛けてしまい、本当に申し訳なく思います。
幸いにも馬は軽傷で済んだようですし、他馬を巻き込まずに済んだのが本当に良かったと思います」と振り返る。
復帰戦は、来週土曜の京王杯ス
プリングC。その
ダッシングブレイズとのコンビで挑む。
「休んでいる間、家族や友人、関係者やファンの方からも“早く乗ってくれ”という声をたくさんいただいたのが本当にうれしかったですね。周りの人に支えられていることを実感しました。
復帰戦は病み上がりでいきなりの重賞、しかも人気になる馬です。“大丈夫なの?”という気持ちで見られるかもしれませんが、騎乗依頼をいただいた以上、責任がありますからね。病み上がりと感じさせるような競馬はしません」
そう語る浜中騎手のまなざしは力強く、ブランクを一切感じさせない。
(取材・写真:安里真一)