■スマートレイアーに騎乗予定の武豊騎手

――騎乗されるのは昨年のヴィクトリアマイル以来になりますね
武豊 1年ぶりですが、それまで何度も乗せていただいた馬なので久しぶりだな、という感じです。ここ2走、逃げて勝っているのでスタートが速くなったのかな、と思いました。デビューの頃はスタートが速い時期もありましたし、元々別に脚質が決まっていたわけではないので、幅が広がったかなと思っています。

――今回に向けての思いは?
武豊 過去2回このレースでコンビを組んで期待に応えられなかったので、この馬でこのレースに出れると決まった時は『今年こそは』という気持ちでした。

――東京コースはいかがでしょうか?
武豊 東京コース自体は悪くないですが、以前は遠征すると万全では出れないことがありました。餌を食べなくなったと聞いています。その点は年齢を重ねて克服してくれているのかな、と思います。

――今、ちょうどスマートレイアーが坂路で追い切りました(注:武豊騎手、坂路のモニターでその様子を確認)
武豊 いつも調教でも走るタイプなんですが、いい動きでしたね。(武豊騎手が調教で騎乗しなかったのは)今回はそんなにやる必要がないから僕は乗らなくていいという話でした。

――最後に一言お願いします
武豊 スマートレイアーにとって1600mはベストの距離だと思います。牝馬限定のGIということで、このヴィクトリアマイルがこの馬がGIホースになる最大のチャンスだと思っています。僕自身、過去の悔しさをここで晴らせたらと思います。

■スマートレイアーを管理する大久保龍志調教師

――重賞2連勝中ですね
大久保 突然よくなったわけではありません。落ち着きが出てきましたね。

――よくなった要因は?
大久保 競馬でミルコや(武)豊が教えてくれたからだと思います。

――2走前から先行策をとりましたが
大久保 後ろからだと届かないので、勝てるレースをするということでこの策をとったところ、馬が応えてくれました。昔は結構調教で引っ掛かったりしていましたが、それが解消されてきましたね。

――脚質転換、大成功でしたね?
大久保 転換というか、前でも行けるし、後ろからも行ける。中段からも行ける。僕らが馬をつくっている上で理想的(な脚質)ですが、なかなかそういう馬は出来ないんです。

――今朝の追い切りはいかがでしたか?
大久保 持ったまま、追わずにいい動きでした。追えばエキサイトするところがあるんですが、それはせずに馬なりで52秒台を出せました。好調かな、と思います。

――今回、どんな競馬を期待しますか?
大久保 このレースではいつも成績が悪いんですけど、今2連勝して勢いがあります。そのまま、特に何かするわけではありませんが、いつものレイアーで競馬してくれたらいいと思います。東京が苦手とか、左回りが苦手ということはないです。うまく展開が向けばいい結果が出ると思います。

(取材・写真：花岡貴子)