22日、今年の
日本ダービー(G1)を制した
キングカメハメハ(牡3、栗東・松田国英厩舎)の引退、種牡馬入りが正式に決定した。同馬は、秋初戦となる9月26日の
神戸新聞杯(G2)快勝後、10月31日に行われる
天皇賞・秋(G1)に向けて調整されていたが、20日に行われた検査で「右前浅屈腱炎」と診断されていた。1株3500万円×60口で総額21億円の大型シンジケートが組まれ、来春から早来町・社台スタリオン
ステーションで繋養される予定。
キングカメハメハは、
父Kingmambo、
母マンファス(
その父ラストタイクーン)という血統で、半兄に00年サンタ
アニタダービー(米G1)を制したザデ
ピュティ The Deputy(牡7、父
Petardia)がいる。
03年11月のデビュー戦(京都・芝1800m)を飾ると、続く
エリカ賞(2歳500万下)も快勝。
京成杯(G3)こそ3着に敗れたものの、
すみれ賞(OP)、
毎日杯(G3)と連勝し、
NHKマイルC(G1)では2着
コスモサンビームに5馬身差をつけて圧勝。96年に
タイキフォーチュンが記録した1分32秒6を0.1秒破るレースレコードで初G1制覇を飾った。史上初の変則2冠を目指した
日本ダービーでは、90年
アイネスフウジン、99年
アドマイヤベガが記録した2分25秒3のレコードタイムを2秒も短縮する快時計で優勝し、史上初の、
NHKマイルC、
日本ダービー制覇を達成した。秋初戦の
神戸新聞杯(G2)でも、レースレコードとなる1分59秒0(良)で快勝し、
天皇賞・秋の最有力候補に挙がっていた矢先の引退となった。通算成績8戦7勝(うちG1・2勝)。
社台スタリオン
ステーションでは、98年
ジャパンC(G1)を制し、99年の
凱旋門賞(仏G1)でも2着に好走した99年
年度代表馬エルコンドルパサー(
父Kingmambo)が繋養されていたが、02年7月に腸捻転のため死亡。
エルコンドルパサーと同じ
Kingmamboの血を受け継ぐ
キングカメハメハには、種牡馬としても大きな期待がかかる。