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安田記念・G1」(5日、東京)
上半期のマイル王決定戦の枠順が3日、確定した。
悲願のG1制覇へ。輸送を翌日に控えたこの日朝、
フィエロは角馬場から栗東CWを1周。藤原英師自らがまたがり、キャンターで軽やかに駆け抜けた。「雰囲気はええよ。今朝は動きの質を上げるように。これがどう結果に結びつくか」とトレーナー。冷静ながらも、表情には勝利への執念がうかがえた。
安田記念は14年8着、15年4着。「京都と違って、若干しんどくなる。今朝はそのあたりをちょっといじってな。いかに直線をしっかり走らせるか、をイメージして乗った」。Vまであと一歩。プラスαを求め、自らの手で微調整を加えた。
G1では銀メダルが2つ。昨年のマイルCS(2着)では、
モーリスに0秒2差まで迫った。逆転可能か?の問いには「世界(レベル)をバカにしちゃいかん」と絶対王者に敬意を表したが「でも何が起こるか分からないのが競馬だから。そうなるのを期待して、こちらは万全を期す」ときっぱり。当然、白旗を揚げるつもりはない。
枠は外めの7枠10番に決定。指揮官は「仕方がないかな」と少し肩を落としたが、ひと呼吸して「まあ頭数も少ないし、いいよ」と前を向いた。「あとはルメールと手が合ってくれたら」。人事を尽くして天命を待つ――。名手に全てを託した。
提供:デイリースポーツ