「
宝塚記念・G1」(26日、阪神)
今年も牝馬から目が離せない。昨年は
ディープインパクト産駒の10番人気
デニムアンドルビーが2着、11番人気
ショウナンパンドラが3着した初夏の
グランプリ。今年は昨秋の
エリザベス女王杯勝ち馬
マリアライト、同3着馬
タッチングスピーチと同産駒2頭が参戦する。05年
スイープトウショウ以来、11年ぶり史上3頭目の偉業達成を狙う。
まさに狙い通りだ。21日、大一番へ向けて、
マリアライトが確実に上昇カーブを描いている。
陣営は当初から、今春は
日経賞-
目黒記念-
宝塚記念の3戦に絞ったローテを敷いてきた。「予定通り、ここまでしっかりと進んできてくれました。具合は3戦の中では一番、どんどん上がってきてくれています」と久保田師が目を細める。
今季初戦の
日経賞では、自身4着だった昨暮れの
有馬記念1、2着馬に次ぐ3着。前走の
目黒記念は首差及ばずの2着だが、勝ち馬とは2キロの斤量差があり、実質トップハンデタイの56キロだった。さらに1角で他馬に外からかぶせられて頭を上げる不利。4角では大外を回りながら、最後までしぶとく脚を伸ばしてきた内容は勝ちに等しいものだ。
「タフな競馬でしたが、反動もなく順調に来られています」とは担当の伊坂助手。普段は洗い場でもジッとしておとなしいそうだが、ひとたびスイッチが入ると闘志をむき出しにする。オンとオフがはっきりしている、まさに走る馬の必須条件が備わってきた。「カイバを調整しなければいけなかった以前では考えられません。たくましくなりました」と誇らしげにうなずいた。
「だいぶ阪神の馬場は悪そうだけど、少し時計のかかる馬場はいい。立ち回りもうまいので、条件は合いますね」とトレーナーは、小雨が落ちてきた曇天を見上げた。05年
スイープトウショウ以来となる、11年ぶり史上3頭目の牝馬Vへ-。機運は高まってきた。
提供:デイリースポーツ