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宝塚記念・G1」(26日、阪神)
例年、一筋縄ではいかない上半期のドリームレース。近年注目が集まるのが
鳴尾記念組だ。春開催となった12年以降、4年続けて必ず1頭が馬券に絡む注目の前哨戦(11年までの同時期開催・
金鯱賞を含めると8年連続)から、今年は4頭がエントリー。やはり最右翼は同レースをレコードで制した最先着馬
サトノノブレスだろう。同じく
鳴尾記念Vからの連勝を決めた昨年の
ラブリーデイとともに、池江厩舎が連覇を狙う。
12年に中京の
金鯱賞と入れ替わる形で12月→6月に移設された
鳴尾記念。阪神芝内回り2000メートルに
リニューアルされてからの4年で、
宝塚記念出走馬は1勝、2着2回、3着1回と毎年必ず馬券圏内に奮闘。しかも、同レースの最先着馬が近3年で2・2・1着。このデータは見逃せない。
今年の最先着馬は、1分57秒6の快レコードVで4つ目の重賞タイトルを獲得した
サトノノブレス。堅実な半面、大レースでは“ちょい足らず”の印象もあったが、G3戦&斤量56キロで戦えた前走では格の違いを見せつけた。長距離G1の
天皇賞・春で敗れ、
鳴尾記念Vを
ステップにこのレースを制した昨年の僚馬
ラブリーデイに似たムードがある。
完勝した前走に、田重田助手は「今までにないぐらい強かった。年齢的な衰えは感じられませんね」と笑顔。昨春は
日経新春杯11着後、体調が優れなかった上、夏バテの症状も見られたため
宝塚記念はパスしたが「今年は違います。前回も具合は良かったけど、いい状態をキープしていますよ」と万全の仕上げに胸を張る。
“3強対決”に注目が集まった13年。5番人気ながらも2着に粘った
ダノンバラードは田重田助手が担当していた。「勝ち馬(
ゴールドシップ)は強かったけど、よく2着に残してくれた」と振り返った一戦は、前哨戦の
鳴尾記念(3着)で最先着。ひと叩きしたアドバンテージを生かして3強の残る2頭
ジェンティルドンナと
フェノーメノの追撃をしのいだ。夏の到来を告げるドリームレースは“格よりも出来重視”。強豪ぞろいだが、Vロードを歩む今のノブレスに不可能の文字はない。
提供:デイリースポーツ