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宝塚記念・G1」(26日、阪神)
昨年のクラシック2冠馬
ドゥラメンテが帰国初戦へ臨戦態勢を整えた。22日の美浦Wの最終リハでは長距離輸送に備えて最後まで馬なりだったが、力強いフットワークで好調をアピール。ファン投票では6位に甘んじたものの、古馬最強の座は渡さない。なお、きょう23日に出走馬と枠順が決定。馬券は25日に前日発売が行われる。
ドゥラメンテが帰国初戦からエンジン全開のムードだ。最終リハは美浦W。同じく
宝塚記念に出走する
サトノクラウン(4歳オープン)を従えて静かに馬場に入った。燃える気性は影を潜め、実に堂々とした立ち居振る舞いだ。
3週続けての豪華な併せ馬は今週初めて僚馬を先導する形となった。「先週
サトノクラウンの反応が鈍かったので、それを補いたかった」と堀師の指示通り、5F手前から2馬身先行する格好でスタート。直線は外へ。すぐに内から馬体を並べてこられたが、決して手綱を動かすことはない。最後までビッシリと競り合ったまま
フィニッシュラインを通過し、5F69秒3-39秒4-12秒5を計時した。
初の海外G1制覇を狙った前走の
ドバイシーマクラシックでは、落鉄のアク
シデントもあり2着に敗れた。レース後はダメージが残った。そこから3カ月間、陣営は慎重に事を運んできた。「十分に休養を取り、脚元の把握に時間をかけながら、健康状態を戻すことを最優先にやってきた。まだ物足りない部分もあるが、しっかりとパフォーマンスを出せるところまではきています」。トレーナーは臨戦態勢が整ったことをアピールした。
火曜午後の段階で馬体重は520キロ。「だいぶシャープになってきました。輸送で20キロぐらい減る馬」と輸送減りを考慮し、レース2日前の金曜に阪神競馬場へ入る。「輸送自体は(滋賀県の)ノーザンファームしがらきへ、何度も経験しているから」と気にしていない。
昨年のクラシック2冠馬が初めて関西圏に勇姿を示す。これまで何頭もの名馬が敗戦を喫した海外遠征からの帰国初戦。だが、再び海外へと乗り出すためにも、恥ずかしい姿を見せることはできない。
提供:デイリースポーツ