7月30日(土曜日)にシドニーのローズヒル競馬場で行われた、オーストラリアのメトロポリタン地区における15/16年シーズン最後の開催日に、クリス・ウォーラー厩舎所属馬が3勝をマーク。ウォーラー厩舎の今季の勝ち星が169に到達し、3シーズン前に自らが作った167と1/2勝(豪州では同着を1/2勝とカウントする)を破り、シーズン最多勝記録を樹立した。
ウォーラー師はニュージーランド出身。祖国で開業した後、今世紀に入ると豪州のシドニー地区に進出。08年にトリプルオナーでGIドン
カスターHを制してGI初制覇を果たした頃からトップトレーナーの仲間入りを果たし、11/12年シーズンに初めてシドニー地区のリーディングを獲得すると、以降は今季までその座を手放していない。
今季は、ウィンクスでGI
コックスプレート、GI
ドンカスターマイルなど5つのGIを制したのを含めて、年間で15のGIを制覇。豪州を拠点とする調教師としては史上初めて年間収得賞金が3000万豪ドルの大台を突破するなど、内容的にも濃密なシーズンを送った。
なお4月2日のGI
ドンカスターマイル制覇後、シーズンオフを過ごしている看板馬のウィンクスは、7月29日にランドウィックでバリア
トライアル(芝850m)に参加。結果は10頭立ての4着だったが、今季初戦に予定されている8月20日のGIIワーウィックSへ向けて、順調な仕上がりを披露している。
(文:合田直弘)