06年の
インヴァソール、10年のブ
レイム、12年のフォートラーンドと、過去10年の勝ち馬のうち3頭が秋にG1・
BCクラシック(d10F)を制している、北米東海岸におけるダート中距離路線の基幹G1・
ホイットニーS(d9F)が、8月6日にニューヨーク州のサラトガ競馬場で行われた。
6頭立てとなった中、好スタートからハナを切ったのが、オッズ1.5倍の圧倒的1番人気に推されたフロステッド(牡4、父タピット)で、序盤で
アップスタート(牡4、父
フラッター、11.9倍の5番人気)に絡まれる場面があったため、半マイル通過=46秒42、6ハロン通過=1分9秒65というハイペースとなった。
だが、同馬の脚色は最後まで衰えず、直前3連勝で臨みここがG1初挑戦だった上がり馬コムフォート(牡4、父インディアンチャーリー、8.2倍の3番人気)の追い込みを2馬身退けて逃げ切り勝ちで、自身3度目のG1制覇を果たした。
2歳時から重賞戦線に顔を出し、3歳春にはG1ウッド
メモリアルS(d9F)を制した他、
ベルモントS(d12F)2着などの成績を残したフロステッド。4歳となった今季は更に進境を見せ、緒戦となったG2
アルマクトゥームチャレンジ・ラウンド2(d1900m)を5馬身差で快勝。続くG1ドバイワールドC(d2000m)は5着に終わったものの、帰国緒戦となった前走G1メトロポリタンH(d8F)を14.1/4馬身差で圧勝していた。
ブックメーカー各社は
BCクラシックへ向けた前売りで同馬を、ドバイワールドC勝ち馬
カリフォルニアクロームに次ぐ2番人気(オッズ4.5〜5.5倍)に支持している。
(文:合田直弘)